2009年5月の「How Are You!」

掲載日  5/27
 いきなり、お尻の写真をお見せして誠にもうし(り)わけありません。
 27日、四ヶ月ぶりのマルク(骨髄穿刺:骨髄液を採取して血液中にガン細胞が無いかどうかなどを調べる検査)を行ないました。
 血液疾患の場合、このマルクは避けて通れない検査でして、もう26回目を数える“大ベテランの私”でも麻酔の針を刺される直前までは心臓がドキドキバクバクします。
 採取は、写真のようにお尻の割れ目(あまりにも刺激的なのでモザイクをかけました)のちょっと上、か、胸(心臓の少し上)のどちらか。
 私の場合、これまですべて尻(?腰)からの採取なので胸の怖さを知らないのですが、経験者の話を聞くと「胸は迫ってくるので怖い」とのこと。

 怖いと言いつつ、麻酔がしっかり効くとさほど痛みを感じずに、もの凄く快適に事は進むので、口笛を吹きたいような幸福感でエンディングを迎えることのほうが多いのですが、前回は違ってました。

 麻酔の微妙な刺し位置の違いからでしょうか?あるいは麻酔の量でしょうか?これまで経験したことがない最大の苦痛に思わず手をバタバタさせてアピールしたぐらい痛かったのです(ホントは足もバタバタしたかったけど、尻に針が刺さっている手前、さすがに動かす勇気は無かった)。

 よって、今日のマルクに対しての恐怖心は、それはそれはかなり強いモノでした。主治医との診察でマルクは前回と同様、K先生が行なうとわかり(必ずしも主治医が行なうとは限りません)、益々、恐怖心増大。午後1時過ぎの検査に備えて、食堂で腹ごしらえをしましたが、味が全くわからないほど緊張してました。

 時間は確実に進み、その時が来ました。腹ばいになって、どんな状況なのかわからないままマルクがスタート。筆で絵を描くように消毒液を湿らせた脱脂綿が塗られ、その冷たさに思わず尻の筋肉がヒクッと縮みます。続いて麻酔の注射。チクッ・・キリキリ・・・。確かに初めは痛いが正確に効けば、このあとは大変楽です。前回はコレがイマイチだった。さて今回はどうか?

 K先生は無駄な言葉を発しないため、今の状況を想像できず、平静を装いつつも頭の中はアレかな?コレかな?と様々な予測を立てています。徐々に麻酔がしっかり効いている事がわかってきました。太い針が刺さっているはずですが、それがわかりません。検査前の恐怖も立ち消え、ホイホイとスムーズに進み「ハイ、終わりました」の言葉に、あれぇ〜?もういいの?

 今さらながら、語るのも、なんですが、この検査って「普通は無事」に終わるんです。たまたま、医師と患者の呼吸なのか、相性なのか、その時のお互いのコンディションなのか、が悪い時、痛いことがあるのだと改めて思いました。終わった直後は、こんなもんなら何回受けてもいいやと思いますが、数ヶ月後にまた行なうと決まった時「あぁ〜、怖いな」と、おののくのです。

 さて、主治医との相談の上、来月から通常の仕事(午前2時までの夜勤も含む、ローテーション勤務)に就く事になりました。入院したのが2006年6月1日なので、ちょうど3年で、ほぼ同じ状態へ戻る事になります。とはいえ、無理せずなるべく自分のペースで仕事するつもりです。現在は遅くても午前0時で就寝しているため、果たして未知の時間である午前2時まで起きていられるか不安もありますが(笑)、職場の皆さん、ヨロピコ。

↑八甲田連峰の山並みがクッキリ見えました



掲載日  5/16
 ジャ、ジャア〜ン!! 今月の始め、折り畳み式の自転車を買いました。
 いろんな種類があって目移りしましたが、コンパクトに畳んで車に積めて、変速ギアも付いて疲れなくて、値段もお手ごろ価格で(予め、お断りしておきますが、大統領専用車だからと言って決して高級車じゃありません。安モノです、ハイ)そして最後に格好イイのを選んだ結果が下のヤツです。
 これまで乗ってみた感想は(エドはるみ風に)「ベリベリィ〜ぐうぅ〜! サイクリンぐぅ〜!」です。

 ただ、サドルが合わないのには悩みました。細いんです。別に自転車の競技に出場するわけじゃないんですけど細いんです。横幅のないスポーツサドルがこんなにも尻への負担が大きいとは思いませんでした。10分も乗っているとお尻が痛くなってくるんです。尻のGVHDでしょうか?まさかねぇ〜? 他の人は痛くないのでしょうか?不思議です。
 我慢して乗って自分の尻を鍛えるか、タオルでも巻いてサドルに幅を持たせるか、一週間ほど悩みました。

 と、そんな時「サドルだけでも売っているよ」との情報が耳に入り、急いで店に走ったところ、なるほど、あるわあるわ、私の尻にフィットしそうな安定感のあるサドルが(自転車本体の購入時にもっと店内を観察しておくんでした。とはいえ、まさかサドルでこんなことになるとは思わなかったものですから・・・)。早速、購入して取り付けたところ、見事に尻の痛さから解放されました。これで私のベスト・バイスク〜(bicycle)が完成しました。

 あ、そうそう、驚いたのが、ライト。昔はダイナモのレバーをパチンと押して、それでなくとも変速機が無いのに、一層、ペダルが重くなって実に辛かったものですが、今は電池式で、漕ぐ漕がないに関係なく明るさが一定している。こりゃ、楽でいいわ、ホント。イイ時代になったもんです。

 これからの季節、爽やかな風を感じて走るのって最高です。
 ちょっと遠乗りしてみよっかな?なぬ?東京まで?ちゃいまんがな、10キロ先の主治医が待つ県立病院まで(笑)。

↑6段変速ギア、Wサスペンション・・・ごくありきたりの自転車です
↑夜でも楽チン、バッテリー・ライト ↑コンパクトに畳んで車にポン!



掲載日  5/14
 ゴールデンウィークの最終日6日に出発して、福島へ二泊三日の日程で家族旅行に行ってきました。
 ETC1000円割引になってから初めての大型連休ということもあり、予想した通り、高速道路は車が多かったです。ただ、止まってしまってビクとも動かなくなるような大渋滞がなく走れたのでストレスはそんなに感じませんでした。左車線に立ち止まっている車が多かったですね。故障でしょうか?それともガス欠でしょうか?
 またサービスエリアの駐車場は車があふれてしまい、本線まで車の列が繋がっているところもありました。休憩を予定したSAがこの状態だったため、あきらめて、次まで走ったのですが、それがまた同じ状態で、入るに入れず、これには参りました。トイレに急いでいた方などは慌てたのではないでしょうかね?

 旅行は一泊目が福島市穴原温泉(飯坂よりもう少し奥)、二泊目はいわき市。実はどちらもかつて訪れている地で、今回は観光というよりは、ホテルに引きこもってのんびり過ごすのが目的でした。

 穴原温泉「吉川屋」の目の前に広がる大絶壁は素晴らしかったです。フロントの方に聞いたところ、この絶壁というか、山は吉川屋の所有物だそうで「へぇ〜」と驚くと同時に、近辺のホテルもこの崖が各室から良く見えるような建て方をしていることから、景観利用料のようなモノを請求しても良いんじゃないかな?と、せこい事を考えてしまいました。
 一方、パッと見て、こうもりか?と見間違ったのがツバメ。たくさんいるなぁと思って、絶壁をしばらく眺めていると、大型の鳥を発見しました。大きなワシに見えたので、多分、オオワシでしょう(笑)。自然が良く残っている証拠と言えるのではないでしょうか?

 二日目は福島県の内陸部から太平洋側に抜けて、いわき市のスパリゾートハワイアンズ。ココは映画『フラガール』で人気が再燃するなどリピーターが多いことで知られていますが、我々もまさにリピーター。私自身、もう3回目になりますが飽きません(昔の常磐ハワイと呼ばれていた頃にも一度、宿泊しているので正確には4回目になるかな?余談ですが、あの時は矢吹健の歌謡ショーを見ました)。
 夜のバイキング料理に舌鼓を打ったあと、見応えあるショーで締めくくるというのが実にイイ。GWも終わったというのに会場が超満員だったのには驚きました。この調子だと、もう一回くらい訪問しそうです(笑)。

↑目の前に広がる片倉山の大絶壁は壮観
↑絶壁とホテルの間に流れる摺上川 ↑上:宿泊の吉川屋
下:オオワシのつがいが絶壁に巣を作っていた
↑グランドポリネシアンショー(at スパリゾートハワイアンズ)



 健康であればGW中に奥様を伴って大好きな旅行をしていたであろうJさんが、三年二ヶ月に及ぶ白血病との闘いの末、二日、永眠しました。訃報に接した時、とても信じられず、大きなショックを受けたのですが、ようやく落ち着きを取り戻したので、追悼文をアップします。

 私より一回りほど年齢が上の大先輩は、とても知識が豊富で気さくな方でした。
 新聞をくまなく読んで、興味深い記事にマーカーペンで細かいチェックを入れていた姿が印象的です。
 あの過酷な移植で食欲がなくなる人が多い中、体力を落としたくないからと頑張って食べ通した、精神力がとても強い方でした。
 同室となった4ヶ月間、病気のことや人生のことなどで、いろいろとアドバイスを貰って勇気づけられた事を忘れません。

 ほぼ毎日、病室を訪れて、ご家族みんなで白血病と闘う姿を見てきただけに、Jさんを失ったご家族の悲しみを考えると胸が痛みます。

 我が合衆国HPの貴重な訪問者でもあったJさん。このような形ではなく、患者会のイベントなどで他の皆さんと一緒に楽しいひとときを過ごす姿でご紹介したかったです。

 ご冥福をお祈りいたします。安らかにお眠りください。

(5/10)


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