2003年の黒鯛釣果(6月24日)

場 所
天 気
潮回り 満 潮 干 潮 開 始 納 竿 同行者 釣 果
6/24
下北
曇り 長潮 11:18 5:26 4:30頃 14:00 2人 3
 今季、下北初釣行。いつもの事であるが「初」がつく時は心が非常にワクワクする。予定では鯛島で釣るつもりだったが、天気概況を見た限りではヤマセ(北東風)がとても強く、無理そうだ。『刃』(下北半島は斧の形に似ている事から、我々は半島の西側を“刃”と呼んでいる)へのポイント変更も念頭において青森市を出発。脇野沢村、木浪漁港を目指した。
 約二時間半、村が近くなり、真っ暗闇の中でちょっとだけ海が見えた時、溜め息が上がった。「うへぇ〜、すっげぇ〜波ジャン」。サーフィンをするには最高のWAVEだ・・・ちとオーバーか?(笑)。この時点で鯛島は完全に諦めムードに。波も凄いが、風も。突風が吹き荒れ、ちょっとした小型台風並みである。風速12〜3mはありそうだ。ただ『刃』に行けば、風は山から吹くため、無風に近くて気にならなくなると予測していた・・・のだが・・・。

 船長の「鯛島は無理。この前の日曜日に行われた大会で屏風岩が30枚、材木岩が7枚、上がったど」という情報で、屏風岩(私)材木岩(SK氏)面木(SA氏)にそれぞれ渡ることに決定。午前3時半過ぎ、良恵丸が出発。木浪漁港は鯛島の目と鼻の先なので鯛島に行くのであれば非常に便利だが、刃に行くとなると少し距離があるため、なかなか大変。しかもシケ気味で大きなウネリの中、ようやく屏風岩へ到着。初めての屏風岩。降り立った感想は「足場が平らですごくイイな」。

 相変わらず、風は強く吹いている。だが、おかしい。このポイントはヤマセに強いはず。む?風は北から吹いている。詳しい解説が出来るほどの知識はないが、あまり強いヤマセなため、岩壁伝いに風が吹く状況になってるのではないだろうか?と自己分析。

 と、そんな時、アクシデントが発生した。風に煽られてロッドケースが海に落ちた。中には当然だが、これから使う竿が入っている。手が届きそうで届かない微妙な距離のところでプカプカ浮いてはいるが、半開きになったチャック部分から海水が入り込めば一気に沈みそうである(ハラハラ)。玉網で先端をしゃくったら、傾いた事で水が中に入り始めた。うわぁぁ〜、沈むな〜〜と大声を上げて、ヒッシ!!と手を伸ばした。おっとっと!ガシッ!掴んだぞ!やったぁ〜。ふ〜〜〜〜、助かった。朝一から心臓に悪いわ。シャレにならん。
(下へ続く)

フォトギャラリー
↑二日前、行われた釣り大会では4人で30枚上がった屏風岩。果たして残り物はあるのか、やや不安だった。ココは足場が良く、釣りやすい。 屏風岩という名称には思わず納得してしまう。背後の壁が屏風みたいで、目を凝らして見ると何かの絵が書かれてるように見えてくるから不思議。自然の作る芸術は素晴らしい。 ↑開始30分ほどで40センチジャストをゲッチュ。朝まずめに上がったため、以後の釣りが非常に楽な気分で出来た。こんな気分で釣りをしたのは何年ぶりだろうか?
↑脇野沢ではソイの放流もしており、ソイの魚影も濃い。25センチほどあったので、持ち帰って食べることにした。 ↑台風並みの突風が吹くのでバッカンが飛ばされないよう、重り替わりに水汲みバケツを中に入れた。 ↑アイナメにも遊ばれた。下北はオバケサイズのアイナメが釣れることで有名。写真のアイナメは30センチとやや小さめ。
↑ストリンガーも近頃は大忙し。市販のモノは黒鯛が窮屈に見えるので、もう少しゆったり泳げるモノがないか、現在、探索中。 ↑後半、メバルが騒ぎだした。大きな口で一気飲み。海に帰って貰ったが、このメバル、待ち構えていたカモメに食べられてしまった。アーメン。 ↑風を避けて、岩壁の前まで荷物を避難させた。人が居ないとすぐ飛んでくるのがカラス。ファスナーをしっかり閉めていたので被害はなかったが興味を盛んに示していた。
↑帰りの船中、とっても揺れた。足をしっかり踏ん張っていないと海に投げ出されそうなほど。スリル満点の帰港だった。 ↑港に戻ってホッと一息。荷物は海水を被り、ビショ濡れになってしまった。 ↑SA氏、自慢の46センチ。うむむ、でかい。でも、まだまだ。次回釣行で私もこのサイズを釣りたいな。
↑SA氏の全釣果。10時半過ぎからのわずか3時間でバタバタと9枚の釣果。20分おきに一枚の計算。先月19日以来、二度目の爆釣を見せられ、すっかり脱帽。 ↑私、ちょっとだけ自慢の40センチ(笑:おしとやかに)。挨拶代わりに下北の黒鯛が会いに来てくれたのだと思いたい。次回はお父さんかおじいさんに会いたいな。 ↑今回お世話になった良恵丸。渡船は本業でないため男鹿のようなチャカはない。脇野沢村には専門の渡船屋さんがないので、漁師さんに頼んで各ポイントに渡して貰う。

(上から続く)
 水温16℃。男鹿とは5℃も違う。鰺のようなエサ取りもいない。今日は楽な釣りが出来るかもと思ってたら、ウキが少し沈んで、また浮き上がってきた。仕掛けを回収すると、無い、そう、餌がないのである。しばらく遊ばれた後、突然、エサが残り始めた。海中では新たな展開が起こったようだ。それからまもなく、モニョモニョとウキが海底に沈み、アワセをいれると、来た来た、黒鯛の引きが・・。オオオ〜、突っ込むではないかぁ〜。グイグイ、頭を降る。
 まだ午前5時だというのにファーストヒット。40センチちょうどの嬉しい黒鯛だった。すかさずコマセを撒き、次の黒鯛に備えたところに・・・・また来た。少し小ぶりな28センチ。屏風岩は先日釣られた30枚がすべてでは無かった。10時にもまた一枚釣れ(38センチ)、早々と3枚は実に爽快。

 黒鯛の他に、アイナメ、ソイ、メバル、ウグイ、ボラなど魚種も豊富。うるさすぎるほどのエサ取りではなく、ころ合いを見計らって竿を曲げてくれるので、飽きさせない。

 午前10時。材木岩のSK氏から釣果を尋ねる電話が携帯に入る。釣れてるのは私だけ。どこも強風に悩まされているようだ。
 コマセを撒くことで次第に軽くなるバッカンを飛ばされないように水汲みバケツを中に入れる。道具は万全だが、肝心の“人”が飛ばないようにも気をつけなければいけない。背中に受けている風をしっかり計算していないと、突風で前の海に落とされかねない。
 また、ヤマセ特有の低温。先週まで男鹿では半袖でないと暑くて釣りにならなかったのがウソのように寒い。この日、男鹿方面が28℃まで最高気温が上がったのにその半分までしかない15℃とはいくらなんでも低すぎる。おかげで、忘れると大変なメにあっていた防虫一式はフィッシングバッグの中にしまいこんだままだった。もちろん、虫刺されは一ヶ所もナシだった。

 気分良く、その後も仕掛け投入を繰りかえしたのだが、4枚目にはお目にかかれず納竿。迎えの船に乗り込み、二人の釣果を聞いて驚いた。面木付近に上がったSA氏が9枚も上げたと聞き、一瞬、耳を疑い、腰が抜けかける(笑)。午前10時までボウズなのに9枚とは、まさか………。またSK氏も1枚を上げ、ボウズを逃れ、取りあえず全員、結果を出したのは嬉しい。
 それはそうと、帰りの船は、その辺のテーマパークの絶叫マシンよりずっと乗り応えがあった。ウネリは朝よりも大きくなり、上下動は2m以上、左右には45度近くまで傾き、スリル満点。歯を食いしばっていないと舌を噛みそうだ。渡船用に作られていないため、椅子があるわけでもなく、波被りを避けて船体中央の操縦室付近に3人が寄り添う形で集まった。掴まれるようなハンドルはない。放り出されないように必死に“何か”につかまった。20分ほどの絶叫タイムが終わり、アトラクション料4000円也を支払う(笑)。

 港到着後、検量。SA氏の9枚は最大46センチを頭に40センチ台が4枚も混じる大釣果。これにすっかり圧倒されていたところへ「上がった磯が『面木』でなく、船長の勘違いから少しズレたポイントだった」に一同大笑い。爆釣したからいいものの、もし逆だったら、船長は恨まれていたかも(笑)。幸先良い、下北黒鯛の初釣果に次回の期待が更に高まるのは必至である。30日が待ち遠しい。