2003年の黒鯛釣果(9月24日)

場 所
天 気
潮回り 満 潮 干 潮 開 始 納 竿 同行者 釣 果
9/24
大トド
晴れ 中潮 12:53 7:30 6:00頃 15:00 2 1
 今回は我がHPの掲示板「黒鯛スナイパ−II」で、度々、登場のJAMBO MANさんからお誘いメ−ルをちょうだいし、同じく掲示板の常連・村田さんも加わって、釣行することに決定。あらかじめ、JAMBO MANさんに「あまり期待しないで、何かが釣れれば儲けもん」と言われたのでリラックスして臨むことになった。
 船は日の出に合わせて午前5時頃の出船予定。春に比べたら日の出時刻が1時間半(午前4時→5時30分)も遅くなっている。秋から冬にかけては海況の良い時がなかなか臨めなくなり、今後の沖磯釣行は天気との相談になる。
 そんな中、本日は駐車場に到着して、まず、空を見渡すとスッキリ晴れ、風も微風。天気予報は「快晴」と予想していたため、心置きなく釣りが出来る喜びがジワジワと沸いてきた。しかも「三人の貸し切り」と聞いては、申し分ない。

 午前5時半、上陸。青物も来るかもしれないとのアドバイスに従い、今日はルア−ロッドも持参したことから、なるべく低い磯に釣り座を構えたかった。足場はあまり良くないが、取りあえず、南側の先端に陣取る。いつもであれば、気持ちが高ぶり、早く支度をせねばと焦るのになぜか今日は落ち着いている。なんとなく心の中には「釣れなくても言い訳が通る釣行」との認識があるので、そうなのだろう。

 準備万端。コマセを第一投。波紋がバシャバシャ広がった。フグ?アジ?・・・アッ、ミミズのように細い!!サヨリだぁ〜!
 物凄い数のサヨリがいる。ウキの周辺を波立てて泳ぎ、時折、ウキの上に乗っかるフトドキ者もいる(笑)。サヨリがいるものの、エサ取りはあまりうるさくない。しいて難点を言えば、敵はエサ取りよりも、正面に見える、まぶしい日の出ぐらいか。潮は人が歩く程度のスピ−ドで左に流れており悪くはない、が食わない。

 ちょっと飽きが来たので、午前9時、竿を磯竿からルア−ロッドに代えて、トド島キャスト・デビュ−。
 手始めに青系の24gを使って、遠投。投げては巻くをひたすら繰り返すが、やはりアタリが来ない。青から緑、ピンクへと代えるが手応え一切ナシ。そこで、ハタ!と思いついた。乗っ込み釣行(7/17)で下北へ行った時に遊び半分で投げたところ、でかいメバルが2匹もヒットした、あの「赤金」はどうか?と。あのジグに何となく縁起の良さを感じる。
 ビュ−ン!! 気持ち良く飛んだ「赤金」にリ−ルを巻くスピ−ドを加えて、命を吹き込む。と、その時、一瞬、ゴツンとしたアタリが。
 あ、来た!と思ったすぐ、更に2回目のゴツンが…。直後、予期せず激しく引っ張られ、それまで海面低くまで下ろしていたロッドを立ててタメを作ったが、ドラグの激しいジ−ジ−音とともに、糸は左前方にどんどん出ていく。物凄い引きに、つい先月、経験した70センチ真鯛と似た豪快な引きを重ね合わせた。無駄な抵抗はすまいと、ドラグを更にちょっとだけ緩めて、相手が力尽きるのを待った。
 まもなくして止まり、今度はこっちの反撃開始。巻いては、糸を出され、巻いては出されの繰り返しになったが、慎重にやり取りさえすれば、間違いなくゲットできるとの自信があり、まだ見ぬ怪物との綱引きを楽しむ余裕すら持っていた。ナハハ。
  (下へ続く)

フォトギャラリー
↑きれいな夜明けだった。日本海側の夜明けは、山から日が出る。当たり前だが、太平洋側の人には不思議な光景。 ↑船長、今日も頼んまっせ。本命を絞れない釣りとはいえ、何かが釣りたいのです。 ↑島の南側、ココに釣り座を構えました。これだとルア−・キャストも楽です。
↑JAMBO MANさんと村田さんは、私と反対側の北側に向かいました。 ↑ご覧ください、サヨリの軍団です。この下では、その後、フグが騒ぎ出しました。 ↑北側ではフグの猛攻にあい、諦めて、私の近くに全員集合。
↑でかいバラシで意気消沈もそれを吹き飛ばす?34センチが午前11時20分過ぎにヒット。 ↑続いて午後1時半に村田さんへ30センチがヒット。 ↑午前9時頃、村田さんが最初のポイントで上げた“本来の本命メジナ31センチ”です。実は私、コレを釣るつもりでした。
↑我々2人が黒鯛を上げるもんだから、知らず知らずのうちにプレッシャ−となり、困った様子のJAMBO MANさんでしたが、午後2時前に約束を果たす32センチをゲット。さすがだなぁ〜。 ↑体力減退?あるいは大物取り逃しのショックか?ズッ転んで、ヒジとヒザをパックリ、やってしまいました。しばらく右手がシビレましたネ。 ↑大トドには、スッキリしない辛い思い出を作ってしまいました。いつかは借りを返したいと思います。

(上から続く)
 あいにく周りには誰もいない。遠く北側のポイントに釣り座を構えた村田さんには手を振って合図をして「格闘中」のシグナルを送ったところ、彼にも通じたようで、あとは取り込むのを待つだけ。ただ、それにしても、この怪物、なかなかあきらめず、巻いても巻いても、また走る。ゆえに姿を見るには、まだ遠く、玉網のある方向に、数歩、立ち位置を移した、その時・・・・・・・・・・・・。

 スゥゥ〜〜!!??あれれ? なに、これ? まさか??ウッソ−−−!そんなバカな!!
 それまで美しく弧を描いていた竿先が、恐ろしいほどまっすぐになり、あろうことか、ハンドルの抵抗も・・・もはや無い、なにも無い。昔、ある歌に「♪電気もガスも無い」ってのが、あったなぁ〜。
 あああ〜という声にもならない、うめき声とともに、ヘナヘナと思わず座り込んでしまった。操り人形が糸を切られた時のように、まさにヘナヘナ状態になってしまいました。クワァ〜!ホント、悔しい!

 リ−ルを巻き、ラインを回収(もはや、ジグがついてないのは、巻きの抵抗感の無さから承知)。
 ショックリ−ダ−(5号のハリス使用)が根ズレを起こし、そこから切れた事が判明。

 バカ野郎!!オイラのお気に入りのメタルジグだぞぉ〜!ドロボ−!返せ!!今、戻すなら許すぞぉ〜。戻ってこぉ〜い〜。

 今までの釣り歴の中で最もショックが大きいバラシだった。しばらく、しゃがんだまま、立ち上がれなかったほど。こんな事は初めてである。そんな中にも「あの怪物は、口にメタルジグと残りのリ−ダ−をくっつけたまま、この先、生きていくのだろうか?」と妙に身を案じるのだった(笑)。う〜ん、優しいなぁ〜。

 このショックが、足腰に微妙に影響したか、その後、釣り座周辺を移動してる時、スパイクの先が岩に引っ掛かり、竿を右手に持ったまま転倒。ギザギザの岩場で転んだため、暑くて半袖になっていて、むき出しの右ひじが直撃を受け、出血。思わず、釣りに使用しているタオルで止血しようと試みたが、一向に止まる気配がなく、目ざとく見つけたJAMBO MANさんに救急ばんそうこう等を手当てしてもらい、急場をしのいだ。ありがとう、JAMBO MANさん。ただ、心のキズは手当てできなかった(笑)。

 この後、我々は同じ場所に集まり、仲良く釣りをした結果、これまた仲良く、1人1匹ずつの黒鯛を釣り、全員ハッピ−気分で納竿。

 あの怪物の正体を見たかった。悔いの残る釣りになってしまった。みんなと協議して、正体を探ったが、マダイ、青物(ブリ??)、メジマグロ、スズキ・・・・結論を出せず。やっぱ、釣り上げないと話が決着しない。幻の魚は永遠に私の記憶に残るだろう。でも、これだから釣りは面白いのかも・・ネ。