2003年の黒鯛釣果(11月12日)

場 所
天 気
潮回り 満 潮 干 潮 開 始 納 竿 同行者 釣 果
11/12
立待島
曇り 中潮 5:43 10:40 6:00頃 14:00 0 0
 前回と同じ鋳釜崎へ釣行する予定だったが、北寄りの風が少し強くなりそうだとのことで、急きょ、これを避けられる小泊村下前地区へ変更。当初は通称「ゴトゴト」を目指したのだが、アクシデントにより断念し、同じ小泊村の立松島へ再び変更した。

 ここ小泊村は9月14日に襲った台風14号の影響が県内で最も大きかった村で、そのツメ跡がまだくっきり残っていた。午前4時、まだ暗いうちにゴトゴトへ向かうための駐車場に到着したのだが、なぁ〜んか様子がおかしい。鉄パイプでバリケードが築かれ、看板も見える。近づいて良く見ると、この先の遊歩道が高波によって削り取られ、寸断され危険なため、通行禁止だという。程度を確かめて、もし行けるようなら行きたかったのだが、なにせまだ真っ暗闇の中。どんな危険があるか判断がつかず、ゴトゴトでの釣りを諦めざるを得なかった。
 ただ、そうなると、どこにポイント変更するかである。今更、鋳釜崎に向かうのもマヌケである。岩崎村の沢辺は遠すぎる・・・・トド島渡船は無理だろう・・・ぬぬ?そうだ!ココには立待島があるじゃないか?でも、オバケが出るという噂があって怖いなぁ〜、などと独り言を言いながら、しばらく車で待機した。結局、立松島に決定し、薄明るくなるのを待って入座した。

 誰もいない。風は西寄りが少々強いが、釣り座が南向きなため苦にならない。水温は13℃。前回の鋳釜より2℃低い。初雪こそないが、近ごろ、寒い日が続いたのが水温低下となったらしい。これでエサ取りもおとなしくなったかと期待してスタートしたら、朝マズメの定番メバルが掛かった。これだけであって欲しいと思ったのもつかの間、波紋がパァ〜ッと広がり、サヨリの存在を確認。そして針もろとも食べられた事からフグの存在も確認。ううう、頼む!あっちに行ってくれ〜。

 だが、午前8時過ぎ、感触の良い手応えの獲物が針掛かりした。ヤッホー!!来た来た!!おおお、引く引く。ドラグ調整・・ホイ!竿立てて・・ホイ!!タメを作って・・ホイ!!ハンドル回して〜・・ホホイのホイ!!40はあるかな?おほほほ・・。
 どりゃぁ〜、行くかぁ〜!・・・その時突然、スーーーッ!!・・・・・ぬな?あんり?軽い、どした?ほへ?まさか?ウソ、マジ?

 やっちまった。またバラシだ!トド島でのバラシが甦った。あ〜〜、悪いクセがついたみたいだな。原因は1.5号ハリスをフグにかじられた箇所があり、そこに負荷がかかってプツンしたものだった。トドほどではないが、ガッカリ。もしかしたら、黒鯛ではなかったかもしれない。アイナメの大きいヤツかもしれない。ま、とにかくバラシはバラシ。気持ちを取り直して、辛抱したが、結局、この後、最後まで本命は姿を表さなかった。

 なお、立松島へ行こうとする方は高所恐怖症ではダメ。私は、その心配はないのですが、高い防波堤に立ち、下を見下ろしていた時、突風が吹き、危うく10m下へ落ちるとこでした(マジで)。そもそも磯釣りそのものが危険と隣り合わせですので、ココに興味を持つ方に高所恐怖症の方は一人も居ないとは思いますが、油断は大敵です。あ、あとオバケも出るってよぉ〜(笑)。聞いたハナシではココに霊魂が集まっているんだって。釣行の際は数珠を持参したほうがいいかもよ〜。わたし?わたしは持ってませんよ。

フォトギャラリー
↑快晴になったかと思えば、黒い雲が近づいてきたり、目まぐるしく天候は変わった。でも大海原を見てると気が休まる。 ↑雨がザァ〜っと来るのではないかと予測したら、なんとアラレ。パラパラパラと音を立てて、付近に落ちてきた。 ↑メバルが一番最初に挨拶に訪れた。この後、サヨリ、フグに痛めつけられる。まだまだ海の中は暖かいらしい。
↑物凄く大きなテトラ。幾重にも重ねられ、高さはおよそ10mは越えているだろう。 ↑前方の沖磯との間がポイントになる。左手には大きなテトラがそびえ立つ。 ↑今年大流行のエチゼンクラゲ。約80cmほどのコイツは悠々と目の前を横切って行った。
↑下前漁港の全体図。撮影は高さ約7〜8mの高さの防波堤から行った。大きくニュースでも取り上げられていたため、近くで作業していた漁師さんに被害状況を聞いたところ、中央に見える青い作業小屋の右隣にあと2つほど同じ小屋があったが、画面右側の防波堤を越えて来た高波によって倒壊したそうです。また、手前の漁船付近に停泊していた別な漁船が漁港奥のコンクリート広場に同じく高波で打ち上げられたという。想像を絶するパワーの高い波だったと、実際に現場に立ってみて良くわかりました。津波みたいなものだと理解して良いと思います。これだけの高さの堤防を築いたということは、昔から下前は高い波が打ち寄せる土地だったということを物語ってるわけですが、それにしても、皆さん、生まれて初めてだと申してました。この時、青森市はあまり台風らしい強風も吹かず、何事もなかったのだなと安堵したのですが、ココでは史上稀に見る大惨事に見舞われていたのですね。
↑立松島へは、この大きな岩に掛かっている木製ハシゴを昇ったのち、ロッククライミングをして頂上に立ち、先へ進むか・・・・。 ↑あるいは、この黄色い金属ハシゴを昇ります。でも背負子がハシゴについた屋根にぶつかってこっちのほうは大変です。 ↑道路が約50センチ陥没しています。堤防を越えて来た高波が道路を強く叩いて壊したのでしょう。
↑こちらはゴトゴトへ通じる遊歩道手前の通行止め立て看板。ここから約20分弱歩くとゴトゴトへ到着します。 ↑右側は海です。遊歩道脇に作られたコンクリート製の欄干が寸断され、無残にも途中からブラ〜ンと垂れ下がってました。 ↑風光明媚で素晴らしいところです。この形ができたのも、やはり人間の想像をはるかに越えた自然のパワーによってなんですよね。