2004年の黒鯛釣果(7月14日)

場 所
天 気
潮回り 満 潮 干 潮 開 始 納 竿 同行者 釣 果
7/14
曇り 中潮 14:07 7:24 4:30頃 14:00 0 4
 前回に引き続き、天候状態が良くない予報。ただし、雨はなさそうで、少しだけマシな釣行になりそうだった。いつもであれば午前4時の出港であるが、今回は30分早い午前3時30分となった。その理由は「ウニ漁が始まったので、お客さんを早く磯渡しして、漁をしたいから」。遅くなるのでは困るが、早まるのは結構なことだ。
 午前0時半、青森の自宅を出発。毎度の事ながら、青森からだと目と鼻の先にあたる脇野沢村なのに、陸路が『コの字』しかないため何時間も掛けてドライブすることに理不尽さを感じつつ、暗い夜道をひた走った。都会ならまだしも、午前1時過ぎの道路はほとんど乗用車は走っていなくて、長距離トラックと一緒に走ることがほとんど。それも『コの字』の下の辺までで、残りの部分は寂しい単独走行ってのも珍しくない。川内町付近では道路脇に「熊出没 注意」の立て看板があり、思わず「出てこないだろな」とつぶやく。実際は熊は夜行性ではないだろうから、まず出没することはなさそうだ。しかし、暗闇にヌ〜ッと熊のイラストが出てくるとシャキッとなってしまう。

 3時過ぎに到着し、早速、準備。まず始めに行なうのは蚊取り線香への着火。付近にはホタテ漁に使うカゴがあるため、蚊が多く育っている。これにやられたんじゃ、たまらないということでクセになった。耳元でプ〜ンと羽音が鳴ると、実に落ち着かない。

 船長が来た。通常より30分出船の早さは、大きな違いがある。ライトが必要か不必要かの分かれ目。今回は確実に必要なのだ。周りはまだ薄暗くて、せっかく早く島に上がってもライトがないとなぁ〜んにも出来ない。
 寄浪漁港から鯛島まではわずかに7分。ヤマセの影響で、釣り座と決めていた南東側の船着き場に船を着けることができず、北側船着き場へ。あっという間に島が近づき、カモメの沢山の群れが目に飛び込んできた。物凄い数が船着き場で羽を休めている。我々の船が寄るに従って、一斉に飛び立った。さて、その後に残ったのが、下痢気味の水っぽい白いフンの数々。足の踏み場もないほど、フンだらけである。しかし、そんなことにかまっている場合じゃない。上陸するため、荷物を降ろした。大事なロッドケースやフィッシングバッグの接地部分にフンがこびりつく(泣)。真っ先に、降りられなかった南東側船着き場へまでテクテク歩いた。なるほど、やはりこちらはヤマセによって波が成長し、若干だが海水が這い上がってきている。着けられなかったわけだと納得。とはいえ、釣りが出来ないほどではないため、釣りの準備にとりかかった。
 ところが、ピンオンリールがライフジャケットから落ちて無いことに気がつき、歩いてきた道程を戻って捜索を開始。最近、どういうわけか、忘れ物や落とし物が多い。コマセヒシャク、マゼラー、メガネ外し用チェーン、玉網(昨年、秋田県本庄で忘れた)…。そんなこともあって、気をつけていたのにピンオンリールを落としてしまい、ショックが大きかった。
 落とすとすれば、船着き場で荷物を背負い込む時、バッグのベルトがピンオンリールにかぶさって落したはずだと推理し、一目散に向かったところ、予測がピタリと当たり、迷子がお父さんを待つようにジッとそこに居た(笑)。カモメのおもちゃにもならず、ホッとした気分で釣り座に戻って気分良く本日の釣りを開始した。

 潮流が速い。コマセ投入するため、目を離した間に、既にウキは相当な速さで移動し、大変だ。しかもヤマセが右側前方から7〜8mの強さで吹きつけるため、やりにくい。せっかく、ココを目指してきたのだから粘ることを考えたが、あまりにも条件が悪ければ移動するのもやぶさかでない。1時間ほど状況観察し、その間に釣れる期待をしたが、好転せず、反対側の磯への移動を決定。無駄になったキャンプ用椅子を抱えて、鯛島の口にあたる洞穴へ到着。注意しなければならないのは、昨年、ココにカモメが巣を構えてて、そうとは知らずに荷物を置いた私に執拗な警告攻撃をしてきた事があり、よく観察する必要がある。実際に危害をくわえられたという話は聞かないが、頭上を低空で飛び回れると結構な迫力がある。本日はカモメは居ないが、ゲジゲジのような多足の虫は相変わらず這いずり回っていた(笑)。虫嫌いの方には鯛島は御勧めできません。(下に続く)

フォトギャラリー
↑午前6時20分。ポイントを変えて良かったと安堵させる一枚目だった。 ↑北側船着き場。朝、このコンクリートはカモメだらけで、フンも物凄かった。もぉ〜、ベッチャベチャ。あ、御食事中の方、御免。 ↑3枚目が釣れた時、すかさずコマセを海中に投入していた。その効果あって、4枚目はものの2〜3投目でヒット。
↑32、35、35、43センチは十分満足。珍しくレバーブレーキを使って釣りしました。これを糧に更なる釣果を目指したい。 ↑北側の釣り座。水没することはないが、干満で足下の状況は一変する。写真は干潮時のモノ。出来ればバッカンスタンドがあったほうが良い。 ↑鯛島にある木柱。何が書いてあるんだろうと、ジックリ見てみたら、なんちゅうことはない「忘れるな あきかんごみの…」とあった。少し期待外れ。もっとマシな…(笑)。
(上から続く)
 場所を変えて、鯛島北側で釣行開始。うむむ、こちらもやはり潮流が速い。だが、風は全く気にならず、釣りやすい。気合いを入れてウキを投入。時折、アイナメ、ソイが釣れるが、ほとんどエサが残ってくる状態に希望が出てきた。なるべく負荷をかけまいと、ウキを2Bに変え(Bも考えたが、潮流に対応できるBウキを所持していなかった)ハリスも1号まで落とす。針も1号まで落として、付け餌もこじんまりと付けた。
 午前6時20分、ついに本日の1枚目がウキを縦に沈めた。手応え十分。大事に大事に取り込んだが、思ったほど大きくなかった(32センチ)。その後、状況に変化が訪れる。潮流がゆっくりに変わり、理想的なスピードでウキを流すようになった。1枚目から約4時間経った10時半、待望の2枚目が登場(35センチ)。長い空白時間だったが、2週連続での複数枚釣果に気分晴れやか。

 残り時間がまだまだあると、どん欲になるものだ。釣れない時はまず1枚、釣れると2枚目が欲しい、2枚釣れるともっと…と、きりがない。そんな願いが通じたか、午前11時半、3枚目と4枚目が立て続けにヒット(43と35センチ)。3枚目の引きは実に新鮮だった。竿が折れてしまうのでは、と心配になるほど(笑)、強引に抵抗し、感動を与えてくれた。シッカリ、野ジメをしておいしくいただくことにした。

 下北は数も多く釣れるのが特長だが、それよりも大きなサイズが出るのが魅力である。毎年、年無しが数枚出ているのに、今年はまだ1枚も聞いていない。船頭さんに尋ねても「まだ出てない」という。今回は数が釣れたので満足し、このまま長距離遠征にしばらくピリオドを打ってもイイや、と、思いつつ、年無しを狙ってもう少し頑張るのも手だぞ、と、いろんな思いが交錯している。さて、次回釣行はどうなるのだろうか?