2006年の黒鯛釣果(5月8日)

場 所
天 気
潮回り 満 潮 干 潮 開 始 納 竿 同行者 釣 果
5/8
根島
晴れ 若潮 13:18 5:42 4:30頃 14:00 1 0

 2006年の黒鯛を占う・・・なぁ〜んて書けば大げさだが、今季第一号の釣りを、我がHPの掲示板でもおなじみの三平さんと一緒に行ってきた。
 2月までは大雪、3月はポカポカ陽気、4月は一転して肌寒い春と、おかしな天候が続き、これらの状況が魚にも影響していないはずがない。数少ない情報を集めてみるが、厳しいモノばかり。とはいえ、ただボーッと家に居ても(実際はボーッとはしていないが)ラチがあかないので、ボウズ覚悟で出陣することになった(などと書いておけば、万が一、釣れなくても、理由付けができる)。

 天気は3日前とは打って変わり、晴れの予報。この時期、海の中を活性化するためにもお日さまの力が必要である。大いに日光を海面に降り注いで水温を上げてもらいたい。そのためにも晴れの予報は大歓迎だ。
 少し、気になったのは秋田沖に出ている海上風警報だったが、東の風ということもあって、波が立つ事もなく大丈夫だろうと思った。だが、結果的にはこの東からの(陸から吹く)強風に辛いメにあわされることとなった。

 青森出発は午前0時半。3時過ぎの戸賀港到着予定。この行程中にちょうど低気圧が北日本を通過するため、大館を過ぎた辺りから霧雨が降り出した。夜中の2時、車の往来もほとんどなく、八郎潟のまっすぐな道路をひたすら走る。男鹿半島に入り、徐々に期待感が高まってきた。アドレナリンがドバァ〜ッと出そうだ(笑)。

 到着。駐車場には岩手ナンバーの車1台しかいない。まだ時間があるため、車内で待機していると、船長が前を通り過ぎた。
 「おはようございます」「うぉっす。オメだぢだが?青森がら電話したの」「はい、そうです」「ずんぶ(随分)時間かがったべ?」「はぁ。でも、いつものことなので慣れましたよ」「んだが」「今のGW中、釣れましたか?」「ん、ボツボツ、釣いでら。どごさ、今日、上がりて?」「根島に行ってみたい」「ん、いがべ」 場所の選定には頭を悩ませたが、できる限り北に行きたかったため、根島をリクエストした。

 午前3時半。船のエンジンがかかり、中を覗き込むと「水温12.4℃」と表示。悪くなさそうだが、根島に着いてからバッカンに汲み上げた海水を計ると10.5℃だった。むむむ、寒クロ時に釣れるか釣れないかのギリギリの水温である。本命よりもホッケが釣れそうだ。

(↓下に続く)

フォトギャラリー
↑根島の北端で竿出しする三平さん。当初、私は彼の右側に釣り座を構えてたが、ホッケの嵐に辟易して、カメラポジションのもっと後ろ側に移動した。結果は同じだった、トホホ。 上写真:ロウソクホッケ。
下写真:強風に帽子が飛ぶ〜〜。
↑遠く望む根太島と赤島。赤島には3名ほどの釣り人がいて、あちらでは釣れてるのかなぁ〜と気になる。磯船の方は、プロの漁師さんです。黒鯛を釣ってるんじゃありませんので誤解なきよう、よろしく。 上:磯場に竿を置く時、傷が付くのがイヤで、軍手を履かせてます。
下:天然記念物のオオワシ?

 (↑上から続く)

 午前4時。まだ闇に包まれた戸賀港を、ターボエンジン、フル回転で漁運丸が4名の釣り師を乗せて出港。海は穏やかだが、船が起こす波しぶきが我々を直撃して、海水のシャワーを浴びる。ん〜〜〜、朝シャン・・・ジャン(つまんね〜)。
 ライトを持ってきて良かった。上陸した時にはまだ薄暗く、足下に光が必要な状況だった。くわばら、くわばら。

 本HPのトップで、私は今回の釣行を3つのキーワードで表した。「強い!憎い!低い!」である。

 まずは「強い」編。
 風が強いということだ。携帯で入道崎の状況を確認すると「東 12(m)」と表示した。時折、突風が吹くがおそらく15mは越えているかもしれない。あおられて、体が2度ほど海側にグラつき、ヒヤリとする場面も。風を避けられる場所を探そうにも根島はない。背中を向けられる場所は底が浅過ぎて竿出しができないため、右側面から吹きつける、やや北東向きに釣り座を構えたが大変。竿を持つ右手は、風と戦い続けたので終わる頃には握力を失っていた。ま、握力の鍛練には最高だが…。

 次に「憎い」編。
 ホッケである。始めのうちは、久しぶりに感じる魚の感触に喜びがあったが、これでもかこれでもかと、やってくると、見るのもイヤになる。サイズもいわゆる「ロウソク」と言われる細目なのが多く、持ち帰りにも適さない。このホッケのイヤなのが、針を奥まで飲み込むため外すのが大変で、その際には傷ついてエラ付近から血を出すので、ウエアも道具も非常に汚れてしまう事。できれば、会いたくない魚だ。

 最後に「低い」編。
 水温と体感気温。釣れたホッケを触ると、冷蔵庫からでも出したようにヒヤリしている。つまり海水温が低いってこと。まだ、黒鯛狙いは早かったか?だが、釣っている人は居る。腕なのか、状況なのか、悩む。もっとも、腕が占める%は、かなりあると思うが…。
 お日さまも時折、差すものの、弱々しくて海水温を上げるほどの元気がない。薄曇りと強風は、私の体力を奪い、時々、ブルブルッと身震いを起こさせ、鼻水が出るようになった。この時期、着る物も考えなくてはいけないが、寒クロ用ウエアにするには厚ぼったくて悩む。だって5月だもんねぇ〜。春モノのウエアに上着1枚ほど大目に着る作戦に出たが、失敗だった。足下にもう少し着れば、鼻水を出すまでにならなかったかもしれない。下半身に寒さを感じたな。

 同行の三平さんにも本命が挨拶に来ることなく、午後2時、納竿。
 船長から「どんだった?」と聞かれ「(クビを横に振りながら)ダメでした。他で釣れましたか?」には「まだ、どごも上がってね」の返事。これで一気に元気回復。ホッとした。クロカラ近辺に上がった方達には「出た」んじゃないかと思ってただけに救われた。

 今回は、やはり早かったということか。これも経験である。男鹿の海にもっと日が射さないうちは、みんなが満足する釣果が期待できないような気がする。
 なお、個人的には、強風時の竿さばきがまだまだ不十分だなと課題を残す釣りだった。斜め右からの強風と、手前にウキが流されるアテ潮をコントロールできず、とても厳しい釣り。糸ふけのとり方などで非常に苦労し、良い経験にはなったとは思うが、できればこんな日は避けたいモノ。この他にも、ちょうど前日に右手親指に小さなスリ傷を負い、これがまた、海水を触ると、しみるのなんの。人間の体って、あらゆる所に神経が通ってて、敏感にできているんだなぁ〜と強く思った。


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