2004年 日米野球

日 時
11/14(第8戦)
 今回のメンバーの目玉は何と言っても、42歳のクレメンス。引退撤回して、アストロズで1年投げて18勝4敗は、申し分の無い成績。しかも先発する第5戦当日にサイ・ヤング賞受賞の知らせが届くという、日米野球主催者としては願ってもない展開となった。
 クレメンスを除いて全体的に若い選手で構成されたメンバー(20代が28名中21名)は、ここまで7戦を戦い4勝3敗。いきなり4連勝したため、油断したか、その後は3連敗と、まるで今年のプレイオフ終盤に似たような展開となった。

 以前の日米野球であれば、開幕戦から観て2試合、あるいは3試合目まで観戦をするというのがパターンだったが、近ごろは日程的な都合などもあり、後半の観戦が2000年から恒例化しつつある。これにはメリットとデメリットがあって、メリットは初戦からの戦いぶりをTVで観ることで情報をインプットした上で観戦出来るということ、デメリットは途中で帰国してしまう選手が時々出る(今回はクレメンスとラミレス)ということ。

 10年来の友人である、水夫さん、うっちぃさんとは一緒に観戦すべく、今回も前日から東京入りして、同じホテルの一室を借りて、MLB談議に花を咲かせた。我々の泊まったのは東京ドームホテル。まさに目と鼻の先が東京ドームなため、深酒をしたところで、這ってでも観戦に行ける便利な宿だった(笑)。朝起きて、窓の下に目を向けると、まだ9時だというのに、早くも人の動きが活発になっていた。少し薄曇り模様だが、ドームゆえ、天気の心配は全く無用。ゆっくりと準備を整えて、午前10時、ドームへ向かった。

↑入場時、金属探知器を使用するという極めて緊迫感のあるチェックを受けた。手渡されたビニール袋の意味を知らず、そのまま通過したら携帯、小銭入れなどなど沢山引っ掛かり、もしかしてブラックリスト入りか?
↑自分達の席を確認後、三人それぞれ、フリータイム。まず先にバックネット裏でどんな選手&関係者が居るのかのチェックをした。練習してるのは日本選手ばかりでメジャーはどこにも見当たらなかった。
↑三塁側を通って、レフトスタンドのすぐ近くまで歩いてみた。ご覧のように高さ3mほどのフェンスの上からヒモを垂らしてファンがサインをせがんでいた。
↑レフト側の席を見学。赤丸印は我々の今回の席の辺りを表す。イチローやボンズ、そして今回のメンバーであるオルティーズなどの左打者がお目当てならば、こちらのシートがイイかもしれない。ただし、双眼鏡を持ってくるのは必須。
↑背筋をキリリと伸ばしながら、ダイエーの王監督はバッティング練習を観察していた。 ↑一塁側ダグアウト付近から見た状態。90年の日米野球では、ここら辺りに座って野茂を目の前で見たなぁ〜と懐かしく思い起こした。
↑ライト側へも足を運んでみた。写真左はブルペンに通じる通路かな?ライトポールの真下にある。昔、中学、高校の時代に良く嗅いだ体育館の用具室みたいな湿気臭い匂いがプ〜ンとしてきた。実際、ドームって、大きい体育館なんです。最悪な事に窓が無い。だから、なぁ〜んとなくカビ臭くて健康上悪いスペースがあちこちにありそう。空気がよどんでるもんな(笑)。
↑我々の後方の記者席には日米のプロ野球界に携わって、半世紀近い大ベテラン、牛込惟浩さんの姿も見えた。スカパーの辛口解説が大評判。 ↑同じくスカパーのMLB解説でおなじみの、藤澤文洋さん。70年代にメジャーへ魅せられ、アメリカ野球愛好会を旗揚げするなど、インターネットの無い時代に精力的に情報を提供してくれた大功労者です。今回、水夫さんのリクエストで藤澤さんに面会をお願いしたところ、快諾いただき大感謝です。96年にたった一度お会いしただけなのに、覚えておいてくださり、つくづくMLB解説者の方って、記憶力が凄いんだなと感じました(笑)。だって、選手の経歴など瞬時に口をついて出てくるでしょ。あれは天性のモノがなきゃダメですよ。
 さて、一連のセレモニーのあと、試合開始。序盤は投手戦の様相を呈していたが、4回にオルティーズに2ラン、続く5回にもウェルズの2ランなどで追加点をあげ、どうにか最終戦をモノにして通算5勝3敗で勝ち越した。このゲーム、あまりにも快適に観戦できたので、不思議に思っていたら、鳴りモノが一切なかったということに気づいた。ラッパや太鼓が鳴らないため、バットから放たれる快音が実に良くドーム内に響き、素晴らしかった。ファウルチップでバットにヒビが入ったのも音で聞き分けられたのは、まさにコレによるものだと思う。徐々にメジャースタイルが日本に浸透してきた証だと思いたい。ただ、過去に来日した際、ラッパで音頭を取る応援が目新しかったというクレメンスが逆に不思議に思ったらしく「ジャパニーズ・ベースボール・イズ・サイレント」みたいな事を言ったらしい。
↑MLB審判員に今年のミス着物から花束の贈呈。
↑双方の選手によるウエアの交換が試合前に行われた。いいなぁ〜、役得だよな。
↑先発は、こんな感じ。ラミレスが居ないのが少し寂しい。
↑ピービ、マルチネスのバッテリーで初回表は始まった。注目度イマイチのピービだが好投し、来季更に大ブレイクの予感が…。 ↑3番バーノン・ウエルズ(ブルージェイズ)のバッティング・フォーム。 ↑今季終盤、AL中地区で首位ツインズにインディアンズが迫った際の原動力になった4番、若き主砲ビクター・マルチネス捕手。
↑ボストンの4番、そしてAL打点王のタイトルを獲得したデービッド・オルティーズ。頼りになるオッサン。でもまだ28歳。 ↑オルティーズ、4回裏に先制の2ランを放ち、天に向かって指を突き上げるおなじみのポーズも披露。サイコー! ↑今年でエクスポズ消滅のため、この試合が最後のユニフォームとなるウィルカーソン。5回裏にはセンターオーバーのダブル。
↑花束贈呈のミス着物がバックネット裏に姿を表し、付近にいた外国人らとの写真撮影に笑顔で応じていた。大人気だった。私もスリーショットを撮りたかったな。 ↑将来のスーパースターが確実視される、若干21歳のミゲール・カブレラ(マーリンズ)。でも、今シリーズは少し物足りない打撃披露に終わった。 ↑各種の大イベント(オリンピック、W杯サッカー等)で良く登場する“この男性”が出現し、注目を浴びていた。やっぱ目立つ。
↑先発ピービ(パドレス)は6回を投げ、2安打無失点の好投。来年は更に素晴らしい成績が期待されている。
↑シリーズMVPを決定づけた、バーノン・ウエルズの5回裏の2ランHR。
↑パイレーツのマスコット「パイレートパロット(海賊帽を被ったオウム)」。グラウンド、スタンド、神出鬼没だった。
↑8回、代打で登場の古田(ヤクルト)。コールされると場内から最も大きな声援が掛かった。選手会会長として東奔西走した活躍を皆は良く知っていた。なお、初球を早打ちしたため、打席の姿は撮れず、引き上げる写真のみ。ううう、もっと粘ってよぉ〜。 ↑パイレートパロットが突然、我々の右側に出現した。コイツがまた、ちょこまか動き回るため、シャッターを切りにくい(笑)。イタズラ好きなため、ノロノロしてると反撃に遭うからなんだろな(笑)。消える時も素早かった。 ↑8回裏、代打で登場の若きスピードスター、クロフォード(デビルレイズ)。チームの財政事情から大砲獲得が困難なため、今後は彼にパワフルヒッティングを期待するとか。なるへそ、ボンズもそうだったように彼も今後、パワーヒッターへ変身か?
↑ロドリゲス名は沢山存在するメジャー。その中でもKロッドと言えば、彼。ポストシーズンから少し精彩を欠いたが、5年後、10年後はスポットを浴びている存在に間違いナシ。 ↑4投手のリレーで完封勝利。わずか2時間18分の試合時間に、予めスピーディーな展開の申し合わせがあった八百長ゲームかと疑惑もチラホラ(笑)。 ↑MLBチームにはトータルで1億200万円とホンダ・レジェンドの賞金、賞品が。一方、日本チームには3100万円。目の前で、動く大金にひたすら拍手を送るのみ(笑)。
↑バーノン・ウエルズへのシリーズMVP賞品。オルティーズがしきりに中を覗き込んでいたため、それに惑わされて、てっきりオルティーズがMVPだと思い込んでしまった。 ↑ドームを出て、隣接する野球体育博物館の日米野球展を見た。この模様は別のページで御紹介します。 ↑藤澤さんが水夫さんのリクエストに応じて著書に書いたメッセージ。「I LIVE FOR THIS」。ウマイ!さすが!今年のMLBのテーマを記すとは心憎い。

Go to MLB home