あすぱむ徒然草

 鹿嶋市近郊の観光リポート
 青森を朝4時に出発した頃は、霧がかかり、パッとしなかったが、奥羽山脈を越えて岩手県に入った辺りから青空が増えてきた。南下するにつれ、車の車外温度計が上昇し、やがて36℃を表示。恐ろしやぁ〜。久しく目にしたことのない数値。途中のサービスエリアで休憩しようと、車外に出た時、呼吸困難に陥るほど暑い空気を吸い込み、ぶっ倒れそうになった。この日、ちょうど梅雨明けが宣言されたのだった。

 高速道路の最終インターチェンジ土浦北に着いたのが午後2時前。予想した渋滞はほとんどなく順調に霞ヶ浦まで辿り着くことができた。霞ヶ浦大橋経由で、JIM村田さんがオーナーの潮来釣り具センターを目指した。JR鹿島線の高架下に店構えしていることにちょっと驚く。店内にはルアーフィッシング等の品揃えが豊富で、磯釣りに関する商品がゼロなことに、JIMさんのフィッシングスタイルそのままだなと思った。ココでは、他で手に入らないという純銀メッキのスピンソニックを3点購入。これを使って秋の横浜真鯛を爆釣しようと思っている。

 午後3時、鹿島神宮駅前のビジネスホテル鈴章へチェックイン。まもなくして釣り仲間のKENさんがフロントに駆け付けてくれた。氏は、つくば市に単身赴任中で、今回、自分が間違えてチケットを取り、キャンセルが利かなかったため、急きょ、お誘いしたところ、連休中、他に出かける用事があったにも関わらず、付き合ってくれた。ありがたや、ありがたや。
 鹿島にはサッカー観戦オンリーのつもりだったので、全く近辺の観光スポットを調べていなかったが、KENさんから「鹿島神宮に行ってみればいいよ。霊感めいたものを感じられる」と紹介されたので、足を運んでみることにした。

 途中、戦国時代の剣豪、塚原卜伝の銅像が目に飛び込んできた。日本史は弱いので、調べてみたら「卜伝の食事中に若い頃の宮本武蔵が勝負を挑んで斬り込まれて、囲炉裏の鍋の蓋を盾にしたとする逸話がある」と出てきて、はぁ〜、あれが卜伝か!と思ったら「宮本武蔵は塚原の死後に生まれており、これは史実ではない」とのこと。とはいえ、たいした人物なのは間違いない。

 赤いレンガ敷きの昇り坂を上がると、鹿島神宮の大鳥居が見えてきた。たくさんの太い杉が威圧感あるぅ〜!
 鳥居をくぐると、先ほどまで暑かった空気が急に涼しくなった。なんという森林効果。入り口で有料ガイドをお願いしてバッチリと観光する方法も紹介されていたが、少し時間も押してきたので駆け足観光になった。

 川崎フロンターレのジャージを着たグループがいて、途中まで一緒に歩く。拝殿では川崎の勝利を祈って賽銭を投げ入れる姿も見られ、お願いされる鹿島神宮としては複雑だろうなぁ〜と、いらぬ心配をした。拝殿からもう少し先に鹿園があり、せんべいでも上げたかったのだが、ココでタイムリミットとなる。Uターンして、鹿島神宮駅へ。スタジアムまでは、たったの1駅なので、移動は楽だった。

↑霞ヶ浦大橋付近
↑高架下が店と駐車場になっていた ↑店を出たと同時にJIMさんが帰ってきた。
でかい車だねぇ〜。これ、なんという車?
↑鹿島神宮へ向う途中、塚原卜伝像に出会う ↑ホテル(上)、鹿島神宮の大鳥居(下)
↑入り口 ↑桜門
↑拝殿 ↑桜門脇にある見事な大神木

 アントラーズ VS フロンターレ at 鹿嶋(7/17)
 川崎といえば、Jリーグが発足した1993年、初代王者に輝いたヴェルディ川崎(現東京ヴェルディ)が真っ先に思い浮かびますが、今では、当時、J2にいて「富士通」だったフロンターレが川崎を背負って立つ強豪チームになりました。

 自分は鹿島アントラーズがJ1に加入した時のいきさつが好きでファンになったのでアントラーズを応援するのはもちろんですが、ワールドカップで大活躍した川崎のGK川島や、北朝鮮チームでプレイしたチョン・テセにも注目していました。ところが二人ともW杯終了後、海外のチームと契約してしまったので、いなくなり、やや拍子抜け。
 また、6日後の22日には、このゲームの決勝ゴールを決めたイ・ジョンスが中東のカタールへ移籍し、シーズン途中にも関わらず、いとも簡単に移ってしまうサッカー界の不思議な面を見た感じがする。

 Jリーグのゲームは過去にも何度か見ているが、最後に見たのはいつだったか? 横浜で見たマリノス対アントラーズだったような気がするが、もう思い出せないほど、間が空いてしまった。いつかはカシマスタジアムで見たいと思っていたが、今回、ようやく、その希望が叶うことになり、とても興奮していた。

 午後7時の試合開始に向けて、5時半ころに到着。再びKENさんと2番ゲートで合流。「先ほど、アッキーナ(南明奈)が、この近辺にいて人だかりが出来てたよ」とのこと。慌てて、付近を見回すが、すでに遅し。どこかに居たのは確かです。

 日中はとても暑かったが、日が傾いたために、27℃まで下がり、だいぶ過ごしやすくなってきた。インターネットで予約したので、窓口に向って、チケットを受け取り、中に入った。食べ物の匂いが一面に漂い、食欲を刺激しそうなものだが、長旅の疲れがあったか、もっぱらビールのほうに目が留まった。

 座席はメインスタンドのアウェイ側。川崎サポーターの青に囲まれるかと覚悟していたが、案外、赤が多く、このスタジアムではあまりアウェイ席に神経質になる必要がないと思った。それにしてもサッカー専用スタジアムは素晴らしい。陸上用トラックが無い分、ピッチがすごく近い。芝も手入れが行き届き、実に奇麗。こんな環境でのプレイは選手にも絶対良い効果があるはずだ。

 誰もいなかったピッチへ次第に人が出てきて、ボールがあちこちでポンポン飛び交うようになった。ムードは徐々に盛り上がってきた。だが、野球と違い、ビールやジュースの売り子は現れない。各自、売り場まで足を運んで買いに行くのがサッカーのルールだったか?ちょっと不便。

 選手紹介が始まった。アウェイの川崎は電光掲示板に名前が一覧で出てアナウンスされるだけ。一方、アントラーズは侍のアニメが剣を振りかざして、カッコよく紹介される。対照的な紹介に苦笑した。

 開始のホイッスルが鳴ると、あとは試合の展開が早い。手前のゴール付近で激しくぶつかり合ったかと思うと、はるか向こうにボールが飛び、それを巡って選手が走り込むなど、息をつかせぬ流れがある。

 先制点は鹿島。前半21分、シュートらしくスカッとしたモノではなく、ゴール前に高く浮いたルーズボールをMFガブリエルが相手DFと競った中、頭で押し込んで、あれっ?と思ってる間に入ったという感じで、まぁ、これも1点なのは間違いないし、歓声が上がった。
 川崎の反撃は前半39分だった。黒津のシュートが鮮やかに決まって同点。お見事!素晴らしい!やられた!
 そのままハーフタイムへ。後半は決め手が無いまま、どんどん時間が経過し、残りが少なくなって、なんとかして欲しいと思ったころの33分、川崎のゴールネットが揺れた。コーナーキックから、W杯韓国代表イ・ジョンスがヘディングで2点目。これが決勝点となり、試合終了。観客数は26,607人。

 本日の勝利で、まだ気は早いが、鹿島がJ1首位に躍り出た。スタジアム外に出ると、開始前とは違った光景が待っていた。白い照明がとてもキレイにスタジアムを浮かび上がらせ、幻想的な雰囲気を感じさせた。

 次回来ることがあるのだろうかと、名残惜しさ一杯でスタジアムをあとにした(でも、意外に早いかも知れない)。

 ホテルに着き、ゆっくりする間も無く、明朝6時半の仙台移動に備えて、早めにベッドに入った。慌ただしく長い一日だった。

↑スタジアム前のモニュメント ↑午後5時半、川崎の選手が到着
↑メインスタンドのSS席(アウェイ側)からの眺めです
↑野球と違ってビールの売り子は居ない ↑友人KENさんは赤丸付近で観戦

試合開始前の様子 産業廃棄物処分業の株式会社青森クリーン。
こんなところで青森の文字を目にするとは

アントラーズ選手紹介
両チームの選手がサイドラインに集まり、いよいよ試合開始

スタメンに興梠がないのが寂しい 鹿島2点目のゴールシーン

終了のホイッスル

↑美しい眺めに、しばらく目を奪われた
↑鹿島サッカースタジアム駅は意外に素朴 ↑水戸方面に向うホームは大混雑

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