2007年5月の「How Are You!」

掲載日  5/26

退院しました!
この一年間、皆さまには大変ご心配をおかけしました。
寿命宣告を受けて、頭の中が真っ白になり、ぶっ倒れた事が、ついこの前のようです。
あの時の状況を思い起こすと今でも震えがきそうです。
無事に退院できた事に感謝し、お礼のメッセージを述べさせていただきます。

長い長ぁ〜い一年でした。
生まれて初めての入院。何もかもが不安だらけのスタート。
今までの世界とは明らかに違う、特別な世界でした、そこは。
人を見舞うことはあっても見舞われることのなかった自分。
自覚症状がなく、今、どうして自分はココにいるんだろう?と不思議でなりませんでした。
ホントにMDSなのだろうか?間違いじゃないのか?
でも、血液データは間違いなく異状を示していました。

骨髄移植。今まで全く無関心だった事が、自分の命を繋ぐ重大なキーワードになりました。
すがる思いで骨髄バンク登録を皆さんにお願いし、たくさんの方に賛同していただいた事に感謝しています。
思いがけず、息子と適合しましたが、これも皆さんの祈りが奇跡を起こしてくれたものと強く信じています。

パソコンで遺言を書きました。
こんなの実際に使われてたまるか、と思いながらも、形として何かを残さなければという気持ちが強くて思い立ったのですが、途中で手が止まり、なかなか前に進めませんでした。
結局、未完成で終わりました。どうやらこのまま、HDの片隅にひっそり眠ることになりそうです。

同じ病気の仲間は、みんな良い人達ばかりで、恵まれました。
それぞれ一度は死刑宣告された身分。お互いの身の上話にはたくさんのドラマがありました。
彼らが退院の日を無事に迎え、元気な姿を見送るのは嬉しい反面、ちょっぴり寂しかったです。
また、願い叶わず、星になった人も・・・。彼らの分まで頑張って生きなければと思います。

病院のスタッフには「ありがとう〜」を何回言っても足りないほど感謝の気持ちで一杯です。
看護師の献身的な姿には頭が下がりました。時には一生懸命、看護した患者の最後に遭遇することもあります。
ある患者の言った言葉がとても印象的です。
「辛いはずなのに、あの笑顔と優しい言葉はどうして出るんだ?」

看護助手のオバチャン達・・いや、お姉さん達、清掃員のお姉さん達、売店のお姉さん達、配膳&配茶のお姉さん達にもお礼申し上げます。「ありがとう〜」

これですべてが終わったわけではありません。今後もずっと病気との闘いは続きます。
決して命が完全に救われたわけではなく、いつでも失われる危険性が依然として高いことは十分承知しています。
希望は強く持ち続け、必ず克服出来る日が来ることを信じています。
2〜5年と言われた命を40年に伸ばして生きるつもりです。
90歳までは欲張りですか?いいじゃないですか、少しぐらい・・・。自分に「お疲れさん」

↑計画的に減らしたつもりなのに意外に荷物が多くてビックリ。
↑いまどきダブルのピースは古いかもしんないけど、これが一番正直な気持ちです

掲載日  5/15

 退院の見通しも立って、11日からは二泊三日の外泊が二週連続で許可されたので自宅でのんびりしてきました。

 前週の外泊時には、ちょっとだけ人込みに紛れ込む冒険もしましたが、病院に戻ったあとにとても危険な行為だったとわかり、今回はおとなしく家にいて外出しませんでした。ココまできて何かがあって、退院が延期になっては元も子もありませんからね。
 幸いにして、スカパーの大リーグ中継をみることが出来、一日中、TVの前にくぎ付けになってました。3試合、約9時間、たっぷりMLBを堪能しました。翌日も同じパターンで観戦し、今回の外泊はとても充実したモノとなりました。

 左の写真。外泊当日(11日)の朝、この写真撮影後に入院以来ずっと胸に埋められていた点滴CVカテーテルがついに外されました。院内どこに行くのにも必ずお供?して歩かなければならなかった点滴スタンドともサヨナラし、とっても自由になりました。
 状況を知らずにすれ違う看護婦達が「アレッ?」と声を上げるぐらい、スタンドを引きずるスタイルが定着し、違和感があったようです。自分でもベッドから立ち上がる時に、時折、カテーテルを探すほど、まだ自由さにはなじんでいません。
 ♪早くコイ、コイ26日〜。


掲載日  5/9

 お知らせがあります。本日、初めて主治医のほうから具体的な退院の日が示されました。
 「ステロイド剤を一週間で2.5mgずつ減らしていくとして、今月26日(土)には退院出来ますよ」と言われました。いやぁ〜、嬉しいです。この言葉をどれほど待ったことか。
 入院したのが昨年の6月1日ですから、丸一年に五日足らずの360日の入院期間。長かったようで、短いような、何とも言えない数字です。残り二週間ちょっとを何事もなく無事過ごして、その日を迎えたいと思います。


掲載日  5/7

 GWが終わりました。
 ワタクシも5〜6日の二日間、半年ぶりの外泊が出来、ちょっとだけGWらしさを満喫しました。
 観光地などの人込みは避け、カミサンの買い物に付き合う形で近所のスーパーマーケットに出かけてみました。が、ホントはいけないんですって、スーパーも。家だけに居るというのが外泊条件だったようです。この件、先生には伝えてませんが、看護婦さんからは厳重注意されました。もちろんマスクはしっかりやって、帰宅後には時間をかけて手洗いし、そしてうがいも丁寧に行ないましたが、まだまだ外を歩き回るのは御法度みたいです。

 話戻って、スーパーのことなんですが、これが結構、足腰にくる。ものの10分も経たないうちに、ただ立っているだけで足の裏側が全体的にピクピクし始めたじゃないですか。そんな状態に構わず、カミサンは売り場を次から次へと足早に移動して歩くので、最後は「おいおい、もうちょっとゆっくり頼む」と懇願しました。しまいには後ろから誰かにヒザをいたずらでもされたようにカックンカックンとなって、椅子に緊急避難しました。

 病院を出る前は「体力が確実に落ちていますから、充分、注意してください」と言われ「こちとら、一応、毎日、筋力トレーニングやって鍛えとるわい」と心の中で反論してみましたが、全く言われた通りでした。家の階段の一段一段が高く感じました。病院は低めに出来ているんですね。何気ない普段の生活がどれほど筋力を使っているかと思い知らされた今回の外泊でした。こんな状態で退院なんて出来るんですかね?ん〜、出来るんです(笑)。体力は時間をかければちゃんと戻ります。慌てず、ゆっくり戻しマッショ。


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