2003年の黒鯛釣果(6月18日)

場 所
天 気
潮回り 満 潮 干 潮 開 始 納 竿 同行者 釣 果
6/18
男鹿
晴れ 中潮 8:08 10:36 4:30頃 15:00 ナシ 3
 門前に行くつもりだったが、電話で近況を聞くと「非常に悪いッス」という。更に「乗っ込みはもう終わったのかも知れない」と暗い情報が続いたため変更。ならばと、まだ行った事のない加茂に電話してみた。大竹丸の船長曰く「釣れてるから、とにかく来てみなさい」。こんなアッサリのひと言で心は決まった。「釣れてる」という事を言われては、行かないわけにはいかない。

 いつもより30分早く家を出発し、途中、道路を横切るニャンコがいつもより多く、マジのヒヤリを二度させられたが、午前2時50分、加茂漁港に到着。駐車場には誰も居ない。静かで戸賀とは少し違った雰囲気である。ドコモの携帯は圏外だ。
 まもなく船長が現れ、挨拶すると「今年は凪の日が続き、例年に比べてあんまり良くない。5月は良かったけど、今はそろそろ終盤だな」と言う。あれれ?その話し、ほんまでっか?釣れてるんじゃなかったの?騙された気分になったが、もうどうすることも出来ない(笑)。

 午前3時40分、ようやく一人の客が現れ、合計二人を乗せて、金属的な400馬力ターボエンジンの音をさせて大竹丸は出発した。船長には加茂で一級磯と評判の「大黒島に渡ってみたいな」と言ったのだが「釣れでね」と却下され、完全に任せることに。さて、どこにいくのやら?漁港を出て北へ走る。同乗の客もお任せだらしく「どこに上げてくれるのか見当がつかない」という。空撮本を背負子の中に持ってきているので、あとで確かめるべく、目の前を通り過ぎる島の名前をその客にしつこく尋ねて情報収集。ようやくエンジンが低速になり「小いがい繰島(こいがいくりじま)」という島に彼は降りていった。そしてすぐ「ハイ、ココ」と合図が送られ、すかさず上陸した。早速、本で調べる。「いがい繰島」だと判明。さぁ〜、釣るぞぉ。(下へ続く)

フォトギャラリー
↑いがい繰島。全長20mそこそこの手ごろな大きさ。今日半日、貸し切りは気分が良い。向こうに見えるのは大黒島。 ↑今季初お目見えの真鯛。グイグイと突っ込み、引きを堪能。青いアイシャドウがとっても鮮やかだった。 ↑昼過ぎにようやく本命がヒット。釣れたという結果が出ればサイズは小さくても嬉しい。肩の荷が下りる一枚だった。リリース。
↑朝、一緒に乗船の釣り師が磯替え。港近辺の磯に移動して、その後、いい釣りをしてたらしい。 ↑玉網を使用しても恥ずかしくない本日の二枚目(36センチ)が午後1時にヒット。久しぶりのダブルにウレP〜。 ↑午後2時、三枚目(31センチ)。トリプルだなんて、いつ以来だろう?
↑四枚目が来たかと喜ばせたアイナメ。ったくもぉ〜、人騒がせなヤツめ。 ↑家族の人数分の6匹を持ち帰る。思った以上に喜ばれ、我ながら、イイ仕事したんだと満足(笑)。 ↑日曜日ともなればこの甲板も荷物で埋まり、身動きできなくなるという。平日釣行のこのゆったりさ、最高っすね。
↑加茂漁港。漁港上を走る県道59号からココに降りる脇道がややわかりにくく、通り過ぎてしまう車が結構多いとのこと。赤丸印付近が渡船駐車場。 400馬力ターボエンジン搭載の大竹丸。加茂という小さい地域で3件の渡船屋さんがひしめき、競争は厳しい。 ↑料金2000円はこちらで支払う。オヤジさんと四十代の息子さんの二人で2艘を操舵する。なんとなく、オヤジさんが俳優の三橋達也に似てるような気がした。

 水温21℃。日ごとに確実に上がっている。第一投、すぐさま、ウキがスーっと消えた。悪い胸騒ぎがする。一週間前に味わった例のヤツと同じ引きである。ウゲ!やっぱり、。コマセを足元に撒いて、ウキの近辺には少しだけの工夫をするが、やっぱ、。潮は右から左へ結構速い。ただし、その先にぶつかり潮があり、そこで浮きが停まるため狙いをココに絞ってみる。
 6時半、エサが残ってくるようになり、希望が出る。そのうちにウキが消え、何者かが竿先をゴンゴンと叩いた。相手は足元のエグレに突き進み、やり取りにいささかてこずる。だが、サイズは大きそうでないため、強引にリールを巻いて引きずり出したところ・・・あ、赤い! 25センチの真鯛だった。真鯛のおかげで、鰺はすっかり姿を消し、このあと針掛かりするのは小真鯛ばかりとなる。

 今回はブヨ対策に蚊取り線香を持参。プラス、スプレー式+ウェット式+蚊の嫌いな高周波発生機器の4点セットで迎え撃つ。結果は一ヶ所刺された。一ヶ所で済んで正解と見るか、完璧な結果で正解と見るか、判断が難しい(笑)。 

 それにしてもココは深い。陸向きのここのポイントはウキ下を7ヒロ取ってるが根掛かりしない。足元直下からドォ〜ンと深くなっている。反対に沖向きを見ると浅くて釣りにはならない。

 正午過ぎ、本命ヒット。軽々と上がってきたのは26センチの小学生クラスの黒鯛。でも、黒鯛は黒鯛。ボウズを免れて気持ちが明るくなった。そんな余裕から、ストリンガーに繋げる事なく、海にお帰り願った。釣れたポイントにコマセを少し多めに撒き、そこらの根を攻めてみる。時折、ボラの大群が通り過ぎ、ウキに当たってくれるもんだから、道糸を伝わってコンコンとくる。「ボラの下には黒鯛が居る」の格言を信じつつ、ファーストヒットから40分後、再び、アタリが来た。先ほどよりは、でかそうだし、引きもイイ。
 オオ〜、まぁまぁの36センチ。おかあさんってとこか? 益々、気分晴れやか。今季初のダブル釣果に鼻唄が出る。なぁ〜んか、もう一枚来るような気がして、精神集中・・・・した、その時、またまたヒット。31センチのお兄さんだった。

 午後3時の迎えまで、残り時間、あと1時間。もう一発、来る気配がしてならない。次、来るなら、きっとお父さんに違いない、うふふ。集中するには適度な1時間だった。とにかくがむしゃらに仕掛け投入を繰り返した、その時・・・・スーーーーー!!!
 おやまぁ〜、来たぞ、来たぞ、お父さんが!!   オイラもやる時はやるもんだ、と自分自身に感心しながらリールを巻いた。が、何かがおかしい(笑)。鰺じゃない、黒鯛でもない、真鯛でもない、さて、何でしょう?あら?細くて茶色い魚体。
 アハ、アイナメだった・・・ガクッ。

 とまぁ、なかなか楽しい釣りが出来、多いに満足した加茂の初釣行だった。料金を支払いがてらオヤジさんとしばらく歓談。朝はあまり口数が少なくて、話しづらかったが、今は笑顔で良くしゃべる。今日は朝一番のお客は2人だけだったが、日曜日ともなると相変わらずの人気で駐車場が満杯になるのだという。やっぱ、釣りするなら平日だなと思った(笑)。また、加茂の渡船屋はオヤジさんだけだったが、ここ4〜5年の間に2件増えて過密になったと言う。こんな小さなエリアで3件の渡船は熾烈を極める。オヤジさんには大変かも知れないが、我々からすれば競争があるのは質の高いサービスが期待できるので大歓迎である。このような環境にある男鹿が羨ましく思った。