2003年の黒鯛釣果(7月4日)

場 所
天 気
潮回り 満 潮 干 潮 開 始 納 竿 同行者 釣 果
7/04
男鹿
中潮 8:06 11:49 4:30頃 14:00 0
 活動拠点を秋田の男鹿から本県の下北に移し、バンバン釣りまくって、下北の黒鯛を全滅させるつもりだったが、ヤマセが強く吹き、釣る状況としては非常にきつくなりそうなのと、なによりも船の故障修理がはかどらず「ダメみたい」(船長はいまだに修理先から帰らず、おカミさんが電話に応対)とのことで、男鹿に舞い戻ることとなった。

 東北北部は全般的に天候が悪く、男鹿も決して「良い」とはいえなかったが、休みをジッと家で過ごすのがもはや自分流ではないため、決行。予報では「朝9時頃から雨がパラパラきて、次第に雨量が増える」とのこと。また、風は下北の予報「7〜8m」に比べれば、おとなしい「3〜4m」と、穏やかなそよ風が伝えられていた。

 午前3時。加茂漁港に到着。途中、シーズン真っ最中には大勢の人で賑わった戸賀漁港に立ち寄ってみたが、あれほど凄かったのに人っ子一人いないのにはビックリ。乗っ込みシーズンの終了を宣告させられたようで、気分が少し重くなった。それに比べて、加茂には他に車が二台。混雑するのは好きじゃないが、同好の士がいると、なんとなくホッとする。
 準備を始めてまもなくすると、空からポツポツと雨が落ちてきた。「あらら?予報よりも6時間早いな」と一人つぶやくが、それよりも風が吹き出したのに不安を抱く。そよ風なんてものじゃなく、時折、突風がくる。漁港でこうだと、磯場はもっと強いはず。
 大竹丸の船長が現れ、状況を聞く。「ほぼ終了だよ。んでも、居ないわけじゃね〜から頑張んなさい」・・・・なるほど。前回同様、ポイントは船長任せとし、特に南東の風を避けて釣ることが可能なところに上げてもらうことにした。
 午前4時、隣の金竜丸よりひと足先に岸を離れ、漁港の北側に向かった。客は自分一人。島はすべて自分のモノ(笑)?
 まもなく大きな島が現れ、船はそれと正対して一度停泊した。船長曰く「大黒に渡すから。この反対側だったら風をよけられると思う」。
 おおおお〜、あの大黒島に上がる事となった。加茂では一級ポイント。ヤル気が湧いてきたぞ。
 (下へ続く)

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↑入座した大黒島の北側。前方に見えるのは「びわ島」。風は強いのだが、風裏なので波は穏やかだった。 ↑大黒島の南側から桜島付近を望む。雨は昼前に一瞬だけ止み晴れ間が広がったが、またすぐに降る「レイニーデー」となった。 ↑大黒島の西側。とても今日はこちら(南側)のポイントで釣ることは無理。
↑アジでヒラメを釣った名人。「アジの下に黒鯛は必ず居ると思うんだけどなぁ〜」と話していた。私もそう思ったんだが…。 ↑このサラシで釣ることができればなぁ〜。いやぁ〜、無理ですよ。 タコでぇ〜〜す。なぁ〜んか、このイラストを使うようになった前回から、釣れなくなった気がする。
↑船渡しする際、安全な「チャカ」。これがあるとないとでは全然違う。スパイクブーツが滑らないように緑色のマットが敷かれているのも嬉しい。 ↑操縦室の屋根に穴を開けて、上にもハンドルを付けた大竹丸。面白いのは船長さんが約50センチの足場にチョコンと乗っかってること。 ↑いつも思うんだが、釣り人のためにいろいろと工夫されているのが青森と大違い。サイドには波よけ、後ろには木で作ったベンチが設置されている。

(上から続く)
 ココは足場が非常にイイ。平らな石が多く、これは疲れなさそうだ。座るのも楽。あとは釣れれば最高。
 準備もテンポ良く進み、午前4時半すぎ、仕掛けを降ろす。雨のせいで既にウエアが濡れ、ちょっとずつ染み込み始めてきた。このベトベト感がたまらなくイヤである。風は背中から受けるつもりだったが、島の形に沿って、回り込んでくるみたいで、釣り座の右側から吹いている。これがまた潮の流れとの関係で実に釣りにくい。潮は右から左へ流れており、投入時は風上に向かって投げなければならず、なかなか思ったようにウキをコントロールできない。発達した約7〜8mの風にはこの先、苦労することとなった。
 水温は約20℃。先日釣行した下北とは4℃近く違い、海の中はさぞいろんな魚で溢れかえっているだろうなと想像できた。

 コマセを撒くと、表層でバシャバシャと波が立った。アジやフグだった。付近にも同じく撒いてみると、それはそれは大変な数の小魚達が騒いでいる。付け餌は全く底までもたず、コマセを撒かずに仕掛けだけを投入しても数秒でエサが略奪されている。こんな事もあるだろうとエサ取りに強いモノを用意してきたのだが、それは無駄だった。

 午前6時。独占していた大黒島に金竜丸の一人の客が乗り込んできた。今日、入座できるのは、風を避けて釣りが可能な一部の方向だけなため、必然的に同じ方向を向くポイントに彼は入った。若干、気になると言えば、私の潮下に入ったということ(笑)。我がコマセで釣られようもんなら悔やみきれない。
 とはいえ、二人はアジの猛攻に閉口し、いつしか仲間となった。秋田市内から来たという氏は年齢が約50歳中盤のベテラン。鰺は食べるのが嫌いではないので、持って帰って酒の肴にするが、本命も釣りたいなと言う。と、そんなところへ「スカリ」を海から上げて見せてくれたのが50センチ近くはあろうか、というヒラメ。どうやら、鰺が針先にかかり、そのまま時間をおいていたら、ヒラメが飛びついたらしい。いやぁ〜、見るからに見事なヒラメである。顔がくだけているので、多分、もう満足の釣りなのだろうと感じた(笑)。

 結局、二人とも最後まで黒鯛を釣ることが出来ず、納竿。連敗は今季初めてである。前回は全くウキが沈まず、ヒマな釣りだったが、今回はエサ取りに何度も沈められる、対照的に忙しい釣りだった。また、風に対抗して竿を持つ腕や体に力が入り、打ち付ける雨と低い気温などもあって、消耗の激しい釣りでもあった。男鹿は当分、封印することにしよう。はぁ〜、疲れた。

 ※釣りとは関係ないが、男鹿に向かう往路で、起こした直後の交通自損事故に遭遇。道路中央に立っている赤いポールを次々となぎ倒したらしく、深夜の道路上で男性ドライバーは呆然としていた。現場は左折レーンと直進レーンに分かれる付近。おそらく、ドライバーは一瞬、どちらに走ればいいのか迷ったのではないか?と思われる。