2004年の黒鯛釣果(1月21日)

場 所
天 気
潮回り 満 潮 干 潮 開 始 納 竿 同行者 釣 果
1/21
さば島
曇り 大潮 9:00 --- 7:00頃 7:30 2 0
 つくづく自然を相手にした釣りの厳しさを実感させられる釣行となった。乗っ込み期と大違いで、この時期の海の表情は比較にならないほど険しいというのは良く知っているつもりである。が、それにしても、こうまでも激変するとは・・・。

 普段、釣行日が決まると、2日ほど前から当日の天気予報に目と耳が釘付けになる。今回は南寄りの風の影響で、気温は高くなり(注:せいぜいプラス3〜4℃。これだけあると防寒対策もシッカリしているので寒さは感じない)雨対策が必要となる釣りになるなと考えていた。波に関しては全く心配ナシと思いながら、青森を出発。出発時は星が輝いていて、予報外れの晴れになるのかな?と思っていたら、約100キロほど走った能代付近から雨かミゾレが混じるようになり、予定通りの雨中決戦の覚悟を固めた。
 今回は会社の釣友S氏の他に初めてお会いするK氏との3人釣行。楽しい釣りができそうだとワクワクしながら、戸賀港を目指した。

 午前6時。まだ薄暗い中、到着。平日だったせいか、軽自動車一台が居るだけで、我々が“2番乗り”だった。K氏はやや遅れて到着し、簡単な挨拶のあと、準備開始。漁運丸に乗り込み、水温計を見ると「10℃」。悪くない。黒鯛の匂いをとっさに感じた(笑)。

 右隣の方と雑談した。「岩手ナンバーの方ですよね」「はぁ〜、そうです、盛岡から」「どれぐらいで到着しますか?」「3時間弱ですね。今日は山の中、雪が降ってて大変でした」「意外に時間が掛からないんですね。もっと長いかと思いました」なぁ〜んて会話をした後、今度は地元だと言う左隣の方に話しかけた。「最近、どうなんですか?」「う〜ん、ふけさめ激しいねぇ〜。今日はどちらへ?」「ハイ、さば島へ上がってみようかと」「あそこお正月の2日に爆釣したってさ。それと18日にも45センチを筆頭に大型が随分出たってよ」「へぇ〜〜、そりゃぁ〜、イイ情報だぁ〜。頑張るぞぉ〜」

 午前7時前、すっかり夜が明け、出港。いつのまにか客は15名ほどになっていた。さば島は港から非常に近く、我々が最初に降りる客となる。昨春以来のブランクが空いた戸賀であるが、すっかり渡船に慣れ、渡る際のテクニックも習得したという自信があったのだが、ココ、さば島では少し怖じ気づいた。今までは平らな場所だったため、降りる際は船の上下動に注意していれば良かったのだが、さば島はちょっとした崖の途中に船をつけるため、降りたと同時に岩を少し上がらなければならない。先頭のK氏は体重移動を少し誤ったのか、渡った直後、後ろへひっくり返りそうになり思いきり踏ん張った。船は容赦なく揺れるため、チャカと岩との間に挟まれないだろうかと心配になったほどである。コレを見て、過去の経験が一瞬で吹き飛び、怖さを感じ、ギュッと気が引き締まった。

 どうにか3人とも安全に渡り、初めてのさば島の状況観察を開始。この島は風を遮るだけの大きな岩山がなく比較的平坦であるため、風の通りが非常に良い。強い南西風を背中に受けることとなる島の北東側に釣り座を構え、前方の宮島との間の水道を狙う事に決定した。港に居た時とは風が違うなぁ〜と感じつつ、コマセを準備。はやる心を抑えて、いつもよりは念入りにコマセを作った。
 午前7時30分。第一投。その時、アクシデントは起こった。(下へ続く)

フォトギャラリー
↑さば島南側の全景(この写真は後日撮影したものです)左右は約100mほどある。
↑虚しい気持ちで、さば島の画像をワン・ショットだけ撮りました。初めての同島をいろいろと観察もしたかったので残念。 ↑赤丸印付近に釣り座を構えた。左側は海面下約6m弱あり玉網が届くかどうか厳しそうだった。もっと観察したかったが…。 ↑宮島も魅力的に感じた。近くで見ると結構大きい島である事にビックリ。ココもさば島同様凸凹が比較的少ないなと感じた。
↑宮島へ救出に向かう。前方に3名居たのだが、船を着けるのが厳しいと判断し、島の左側へ大きく移動するようスピーカで指示。 ↑右の写真で船頭に指示された3名の客が乗り込む時の絵です。この時にも少しだけヒヤリする場面があった。 ↑あらゆる小磯が大波を被り、サラシで海が真っ白になっていました。これぐらい荒れると釣れるんだけどなぁ〜(笑)。
 サラシにウキを流し、やや飲み込まれ気味なので、おやおやと思ってたら、つい先程、前方の宮島に上がった客がもう船に乗っている。あらら、気の早い人だなぁ〜と独り言を言ってたところにK氏が「撤収です!片づけてください」????。何が起きたのかわからず、ただぼんやりしていた。当然である。まだ一回しかウキを投入してないのだから(笑)。だが、逆らうわけにはいかない。泣く泣く道具を片づけ始めた。ほんの数分前に伸ばしたばかりのサオ先をもう畳んでいる自分が滑稽だった(笑)。普通、帰りは重かった捲き餌も無くなり、大漁でもしない限り、荷物は軽くなっているものだが、今はたっぷりある。しかも海水を混ぜて作ったばかりなので来た時よりも重くなっていた。コレら(合計3つの荷物)を持って乗船がうまくできるかもまた、心配のタネだった。乗り込み時は崖を下るので足を滑らせたら、海にドッポンである。釣りもせずに落ちたら笑い者になってしまう(笑)。

 結局、不幸な者は一人も出ず、全員無事に帰港。渡船料が果たしていくらになるか、気をもんだが、半額(千円)と言われ、納得。
 いつもなら帰港後、料金を支払いながら一休みするものだが、今回は支払いを済ませるとそそくさと次の釣り場へ退散している。
 まだ午前8時だった。さぁ〜、ど〜する?エサがもったいない。だが、男鹿の地磯は全く無知だ。K氏の提案で、ここは北上して青森に戻り、深浦の入前崎を目指す事になった。約90キロを、また、ひた走り、午前10時半到着。車を降りて、外に出てみると、風は見事に消えている。ほとんど無風状態。ただし、ウネリがあって、全般的に低い磯場のここは足下に気をつけないと危ない。チャランボーもスタンドも用意して来なかったため、波には常に目を配りながら釣ることにした・・・ものの、数回、ザバァ〜とやられ、バッカンが横倒しになり、中に入った海水を汲み上げる事となった。

 水温約10℃。ホッケがうるさく、黒鯛の姿を見ることはできないまま、午後2時半納竿。なお、入前ではデジカメを車内に忘れたため、画像を一切撮ることができなかった。いろいろあったので、ゆとりが無く、忘れてしまったのだろう。あぁ〜、しんど〜!
 冴えない釣行記を最後まで読んでいただいた方には感謝いたします。次回こそ、本命クロダイの姿をドォ〜ン!と発表したいものだ。