2004年の黒鯛釣果(2月2日)

場 所
天 気
潮回り 満 潮 干 潮 開 始 納 竿 同行者 釣 果
2/2
宮島
曇り 中潮 --- 7:00 7:00頃 13:30 0 0
 釣れない釣行記が続いて今回で6回目になる。書くほうも辛いが、読むほうも辛いかもしれない。どこで読ませるか苦労しそうだ(笑)。

 前日、前々日とも、この時期にしてはうらやましくなるほどの好天。それが崩れ始めそうなのが今日である。ただし天気情報を見た限りでは釣行する午前中はまだ天気ももつだろうと予測。崩れるのは昼過ぎからになりそうである。
 戸賀に「明日はどうか?」と夕方に電話すると「あしたになってみないとわがんね〜な」と実に素っ気無い。時期的にもそろそろ竿収めしなくちゃと思っていたので、大荒れになってもどこかの防波堤で釣りして“おしまい”にするつもりだった。

 午前3時、青森出発。高速道路を南下し山間部に向かうにつれて、車載の外気温計の数値がどんどん下がる。出発時は−3〜4℃くらいだったものが碇ケ関を越えた辺りから−9℃付近を示すようになった。道路に設置された表示板は「−10℃」のモノもあったのだが、路面は道路管理がよく行われているのと、少雪傾向なので、乾燥していて非常に走りやすかった。

 午前6時、到着。一番乗りだ。船は午前7時に出る。まだ早すぎたのか?15分経ってようやく1台が来た。今日は月曜日である。さすがに2月の声とともに皆さん、竿収めをしたようで客は全部で3名のみだった。隣の車の30代中盤の若者に声を掛けた。
 「おはよっす」「あ、どうもおはようございます」「そろそろ寒クロも終わりですかね?人が少ないね」「ん〜〜、今季はいつもとちょっと違うんで、まだ釣れるような気がして今日来たんですわ。昨日も様子を見に秋田市内から来たんですが、船は出てたし人出も多かったですよ。(少し強い風を気にしながら)今日は出港しますかね?」「う〜ん、なんとも言えないね。前回はこれよりも穏やかだったのに、ものの1時間もしないうちに荒れてきて早上がりになったから」「そうでしたか、それは大変でしたね」

 江畑のオヤジが顔を出した。「おはようございます。今日、大丈夫ですかね?」「ん〜、いがべど思うけど、昼までがな?昼がらは雨も風も強くなるわな。早ぐ迎えに行ぐがもわがんね〜がら心しておくよ〜に」「はい。んで、釣れでましたが?」「ん〜、昨日だっきゃ、ねてげで8枚上がった。宮島で2枚、ながとこでも上がってだな。○○(島の名称聞き取れず)だっきゃ8人も人、入って誰さも釣れねがった。昨日は小根太、波被ってダメだったがら今日だばイイんでねが?オメ、行がねが?(と、若者に促す)」「へば、小根太さ、行くじゃ」「(私に向かって)オメ、どごだ?」「宮島の水道のハナレに行きたい」「ん、いがべ。昨日釣れだどごさ上げでけら」「うれしい〜」

 ねてげで8枚とはおいしい話だが、その時点では「ねてげ」の事を良く知らなかったので、私はパスをした。他の2人も既に魚がそこには居ないと判断したか、小根太と根太に分かれた。

 出港。宮島に到着。「あそごで40オーバー2枚だ。荷物は波かぶれば駄目だがら、こっちゃさ置いで、釣りはこっちでやれ」と実に親切である。昨日の電話の相手とはとても思えないほど優しいのだ(笑)。

(下へ続く)

フォトギャラリー
↑前日、ココで釣果が出たと言う事で江畑のオヤジ推薦付きで入座した。しかし、難しいポイントだった。 ↑赤丸付近にまず大きな沈み根があり、他にも左手に小さな根が点在。これらをかわすテクニックがないと痛い目に遭う。 ↑背後には白い灯台。この島もさば島同様、かなり面積の大きい島である。こちらは起伏があってポイントは多数あるという。
↑前方のさば島との間に流れる水道が狙い目。
↑ウキの4個ロストにたまらず、場所を移動してきたのが上記丸印ポイント。アタリが全く無く寂しい後半戦でもあった(笑)。 ↑宮島水道のハナレ。ココもイイらしい。ちょっとだけ離れてるが、もちろん飛び越えて渡れる距離ではありません。 ↑無事、予定していた午後2時まで釣りをすることができて、竿納めとしては満足な気分で迎え船を待つことができた。
 (上から続く)
 前方にさば島を臨み、その間を流れる約30mほどの水道がポイント。水温は10℃ある。時折、突風が吹くものの、背中からなのであまり気にはならないが、オヤジの言った「早上がりも念頭に」の言葉が頭の中をグルグル周り、少し落ち着かない。いつ船が来ても良いようにとコマセの投入ペースがいつもより早くなった。本命を一刻も早く釣り上げ、撤収の合図にも余裕で乗り込んでやろうと考えていた。

 ところが思わぬ苦戦が待っていた。釣り座を構える時、観察したところ、浅めに沈む根にはもちろん注目したが、それよりも海面下にかすかに見える赤い玉ウキが目に付いた。引っ掛かったまんま、ユラユラと海中で捕らわれの身になっているのだ(笑)。うむむ、昨日の釣り人が“浮き名を流した証拠かい?”と他人事のように笑った・・・のがアダになったか、その後、根掛かりのラッシュに遭った。

 ウキ下は約4ヒロ。妥当なところだが、ウキの投入点と私の中間に沈み根がドォ〜ンとあり、実に邪魔だ。根の向こうで引っ掛かり、仕方なく道糸を引くと、間の根によって無残にも高切れを起こし、大事なウキは置き去りになった。やがて左方向へのゆっくりな潮流に乗って、沖合へ流れて行ってしまった。ウキトリパラソルは手元になく「助けて〜!」のウキの声にも応える事ができず、ただ手を振るばかりだった。3つのウキをロストし意気消沈していたところへ、手ごたえタップリなアタリが来た。本命に間違いない・・と思う(それまでアイナメにも少し遊ばれていたので断定はできない)。浮かさなきゃと思い、竿を立てたが、敵は根に入るのが早く、うんともすんともしなくなった。コマセを捲いておびき出そうともしたが結果は変わらず、無念の仕掛け回収。悔しい。

 その後、本日4つ目のウキを流した事で観念し、ポイントを移動。奨めてくれたオヤジには悪いが、私のレベルでは難し過ぎる。先程までの釣り座の10mほど右側に入った。こちらも根はあるが、さきほどに比べれば楽そうだ。ただ、ウキ喪失のショックが尾を引き、果敢に底を攻められなくなっていた。まだ納竿まで3時間もあるというのに早いペースで捲いたコマセがもう底を付き始めていた。この時点(午前11時)で早期撤収はもはや無さそうだ。風は相変わらず強いが、波は低くウネリもたいしてないからだ。

 正午の合図(漁港のある地域は大体、音楽を大きなスピーカーで流す)が聞こえたと、ほぼ同時に雨がパラパラと落ちてきた。気温は5℃もある。朝は−10℃で、昼は5℃、水温は10℃と高い。不思議な2月だ。今日でひとまず寒クロ狙いを終了し、道具も整理しようとは思ったが未練が残る(笑)。そうこうしているうちに納竿の時刻である午後2時が到来し、迎えの船に乗船。
 釣れたのはアイナメ、ウニのみ。「フ〜、最後まで無事に釣りができてヨカッタなぁ〜。これでケジメも付く」と安堵。
 帰りの船には自分を含めて5名の客が乗っていた。朝、会話した若者に「どうだった?」と聞くと「ホッケの嵐。私には釣れなかったが、後から来た人に1枚釣れた」とのこと。振り向くと、ライジャケに○釣会のネーミングが入っている。身なりは上手そうだが、愛想が悪そうなので声をかけるのはヤメにした(笑)。どうも○釣会の人は苦手である。

 このようにして、昨年5月から始まった男鹿参りも今回を持って、ひとつの区切りを付け、釣りのオフを迎えることになった。知らない魅力的なポイントがまだまだたくさんあり、男鹿を語れるほどの知識を持ち合わせていないが、非常に貴重な1年だったと思う。春からまた何度となく通う事になるだろう。次からは違った、男鹿の釣りができそうな予感がする。しばらく釣りの事を忘れます。でわ。