あすぱむ徒然草
黒部ダム・ツアー
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入院中に見た、あるドキュメンタリー番組がとても印象的で、退院したら、是非、訪れてみたいなと思っていたのが黒部ダム。 退院した2007年はさすがに旅行するだけの余裕がなく、ジッと我慢してきたのですが、2008年を迎えて、いよいよ「行くなら今年だ!」との思いが強くなり、ようやく実現することとなりました。 できれば一人旅ではなく、ワイワイと賑やかな旅にしたかったので、家族の者に声を掛けてみたところ、意外にも「お供する」の返事が返ってきて、思いがけず4人旅となってしまいました。一般の人には車による富山旅行はかなり無謀に見えるかも知れませんが、結構、ドライブが好きなため、さほど苦にならないのが、強みです(笑)。幸いにして息子もドライバーとして役に立つので、交互に運転すれば、片道約850キロの行程も走破可能と判断し、着々とプランを練っていったのでした。 おおざっぱなスケジュールは以下の通り。 |
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長野県白馬付近のコンビニ駐車場で標高3000m級の立山連峰をバックに、ハイ!ポーズ! | |
エスティマをレンタル。が、返却時刻に遅れそうで 黒部ダムからの帰路は時間との戦いになりました |
良い天気と素晴らしい山並みに感動です |
扇沢駅(トロリーバスの発着駅) | |
富山市から約180キロ走り、ようやく長野県大町市のトロリーバス発着駅・扇沢駅へ到着。通常、車で黒部ダムまで行けるものと考えますが、付近は国立公園ということと、自然環境を排ガスで壊さないため、直接、乗り入れることは出来ません。よって、黒部ダムには扇沢駅まで車で行き、そこからトロリーバスに乗り替えるというのが、長野側からのルートになります。なお、富山側からのルート(立山アルペンルート)もあるのですが、バスやケーブルカー、ロープウェイなど5種類を乗り継ぐルートで、雄大な景色を見るためには、このルートは捨てがたいのですが、今回は時間的な理由から断念しました。次回があるかどうかもわからないので、本心はこのルートを体験したかったなぁ。
扇沢駅前の駐車場は、ご覧の通り、車だらけ(下の写真の車はほんの一部。この写真の両サイドにまだまだ車がゴチャゴチャとひしめいています)。一般車、観光バスが入り交じる大混雑模様。10月の三連休ゆえ、人が集まるのも当然といえば当然。交通整理員が配備されて、車の誘導をしてくれるものの、車が多すぎて、かなり苦労している様子でした。 切符を購入してトロリーバスの乗車場所へ移動。このバスは二本のポールで道路上部の架線から電気を得て走る無公害バスで、日本で唯一のトロリーバスだそうで、興味を持って折り返しの到着を待ちました。待つ事10分、約10台のバスが到着し、最後尾のバスに乗車して、出発進行! トロリーバスは約15分で黒部ダム駅へ到着。いよいよ今回の旅の目的地に到着です。 |
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↑扇沢駅前の駐車場は満杯 | ↑きっぷ売り場。大人往復で2,500円 |
↑トロリーバスの到着 | ↑車椅子乗車のため最後尾のバスに乗り込む |
↑始めの700mは普通の道路 | ↑残り5.1キロは関電トンネル |
黒部ダム | ||||||||
黒部ダム駅に到着。100mほどのトンネルを歩いて外に出てみると(1番付近に見えるトンネル)、いきなり目の前に広大な景色が飛び込んできました。つい先ほどまで遠くに見えていた山並みが一層近づき、大いに感動します。 続いて、巨大ダムから放水される水煙に感動。黒部ダムレストハウス(1)付近は人で大混雑しているため、すぐそばで行なわれていた記念撮影場所まで進んで、取り合えずパチリ。実は「ふぉっとダム」という、2番の展望所付近に取り付けられたカメラでダム全体と自分達をとらえた記念撮影をしてくれる有料サービスがあって、それを利用したいと思ってましたが、あいにく故障したということで、願いがかないませんでした。黒部ダムHPで見ると、とても迫力ある写真なので、是非「ふぉっとダム」で撮りたかったんですが、残念です。 山に目を移すと、ダムの中央から遥か前方には白馬岳(標高2932m)、やや右手(北東)には五龍岳(2814m)、鹿島槍ケ岳(2889m)、ダムの後ろ側(黒部川上流)には野口五郎岳(2924m;ちょっと気になる山の名前ですね)、水晶岳(2986m)など、とてつもない高さの山々が我々を囲んでいる事に感動します。 |
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↑この迫力、うまく伝わるでしょうか?よくもまぁ、こんなにも巨大なダムを昔の人は作ったものです | ||||||||
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慰 霊 碑 | |||
殉職者171名の慰霊碑 | |||
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遊覧船ガルベ | |
ダムを渡り切ってまもなく、遊覧船乗り場へ到着。標高1,448mの黒部湖を約30分で、遊覧してくれるガルベ(ガルベとは「黒部」の語源といわれるアイヌ語を元にした名前)。ダム堰堤を歩きながら、湖面がかなり下に見えることから、もしかしたら、長い階段を使って降りるのかなと予想は尽きましたが、いざ、その長さを見てビックリ。降りるということは、昇ることも考えなければいけません。でも、ココで躊躇しているわけにはいかないので、チケットを購入して乗り場へ・・・。
ガルベが発着所を離れると、先ほどまでのダムが下から見上げるシチュエーションになってました。改めてダムの高さを実感し、その巨大さに驚きました。山のほうに目を向けると、青森と違って、山頂付近には樹木がなくゴツゴツした岩だらけの山が沢山あります。これぞ、まさに3000m級の山の特長か?そもそも、今現在、居る、この地点が青森でいうと岩木山の山頂に近い標高だということが驚きです。 湖ゆえ、船の揺れも全く感じることなく、快適な遊覧でした。問題は船を降りてからの体力的困難さ。自分は意外にも昇り階段をそんなに苦もなく歩けましたが、義妹が「心臓が止まりそうになった」と辛そうでした。結構、急勾配だったのと、みんなに負けじと頑張り過ぎたのが原因かも知れません。マイペースで昇れば、大丈夫でしょう。 |
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遊覧船から望む立山連峰。おそらく左写真のとんがった山が立山(標高3015m)・・じゃないかな? あるいは剣岳(2999m)かも知れません。知ってる方、ご指摘願います |
富山市内を走る路面電車 | |
富山市内を走る路面電車(富山地方鉄道、略して地鉄)は新鮮に写りました。風情があってイイです。 ただ、道路の真ん中に乗車のためのプラットホームがあって、乗客が待っている姿が少し異様に見えました。というのも、プラットホームは、通常、我々の身近なところでも見る縁石くらいの高さしかなくて、そのすぐ脇を車が走るわけで、ガードレールはあるものの、ちょっとスリルありそうです。身近なところでは函館市の路面電車が有名ですが、恐ろしいことに、自分はまだ見たことが無くて、生まれて初めて見たのが、こんなに遠い富山市だったというのが、おかしな話です。 雰囲気は最高ですね。一度、乗ってみたいものですが、そのチャンスは来るのでしょうか? 最後に。 |