2005年の黒鯛釣果(6月21日)

場 所
天 気
潮回り 満 潮 干 潮 開 始 納 竿 同行者 釣 果
6/21
曇り 大潮 15:13 8:51 5:00頃 14:00 1 1
 午前1時、青森市内を釣友の運転する車で出発。途中、野辺地町付近から霧が現れ、更に横浜町ではものすごく濃い霧に襲われる。乗っ込み釣行に良くありがちな気候状況だが、運転者は非常に神経を使う。Sさん、運転、お疲れさまでした。

 今回はSさんが自らの釣りネットワークを駆使して知りあった仲間2名と、現地集合し、一緒の船で渡って釣行するというスケジュール。午前3時半、寄浪漁港に着くと、既に彼らは待ちかまえていた。御挨拶を済ませたあと、準備を整えて、船に乗り込んだ。私は屏風岩かアモ十のどちらに上がるか迷ったが、思案した揚げ句、アモ十に決定。こんな時は、もし釣れなかった時、決定に間違いがあったのではとどうしても考えがちであるが、結果を先に述べれば、どうにか一枚を釣ることが出来たので悩む事はなかった………、でも、サイズがあちらだと大きいのが出たかも?と少しだけ思っている(笑)。人の欲望なんて、キリがないものだ。

 アモ十は過去にも2回ほど上がっているので、知っているつもりだったが、今回は同じアモ十でも、いつものポイントよりちょっとだけ南だった。見渡すと、過去に上がったポイントが見えている。よって、同じアモ十でも違った新鮮な気分で釣りをすることが出来た。朝方から釣り座周辺も濃霧に見舞われ、かなり神秘的で危ない雰囲気。映画「ロード・オブ・ザ・リング」に濃霧の沼地をさまようシーンがあるが、ゴラムならぬ北限のサルでも出てきそうな感じだった(笑)。この状態が午前10時頃まで続き、本命が現れぬまま、時間だけが過ぎた。それまで、ボリュームのある成熟した立派なアイナメが4本上がり、それなりに楽しんではいたものの、アイナメに浮気しては黒鯛がヘソを曲げかねないと、すべてリリースしてラブコールを送った。これがうまく伝わったらしく(笑)、午前11時、それまでの引きとは違って、簡単には上層に浮かない力強い抵抗を示す黒鯛が来た。うむ、まさにコレが楽しくて、あちこち遠くまで遠征しているのだ。わずか数分足らずのやり取りに過ぎないが、幸せな気持ちでタモ網に手をかけた。空気を吸わせると、観念したか、先ほどまであれほどてこずらせたのがウソのようにネットに入った。オオオ〜!なんと男らしいことよ(近年、この言葉を使うと男女差別になるそうでいけないらしい)。
 ところが獲物はメスだった(笑)。いや、黒鯛は性転換をする魚。かつてはオスだったのだから「男らしい」は間違いではない。正確さを求めるならば「男らしかった」がいいか。でも、文章的におかしいな………、あ、いや、つまらないことで無駄にテキスト数を増やすのはヤメにしよう。とにかく、釣ったのだ!

 このあと、自ら課題としている“数釣り”へ果敢に挑んでみた。コマセを即座にうち、獲物をストリンガーに掛け、仕掛けのチェックを素早く行って、わずか3分ほどで2投目をした。我ながら、イイー感じ♂と思いつつ、先ほどゲットした黒鯛の生き生きとした動画シーンを撮れなかった事がわだかまりとなって心の中に残っていた(笑)。でもま、たった一匹の絵よりも、ストリンガーにたっぷり繋がったシーンのほうがイイだろと言い聞かせて、2枚目に集中したのだったが……。結果は一枚。都合良く、いくもんじゃないね(笑)。

 新・アモ十は足場も比較的平坦で釣りやすかった。気に入ったので、今度また来てみたいと思う。それにしても背後に目を移すと、いつも感じるのだが、下北の釣り座はすごく現世と離れた気分にさせてくれる。何千年もの年月を経て、奇岩を形成し、陸上からは人を寄せ付けない厳しい地形。これらを見ていると、大昔の一コマにタイムスリップしたような複雑な思いにかられる。普段、狭い空間で神経を使いながらストレスを貯めている事が、虚しく感じられて、戻りたくない気分になる。前方に居る漁船や旅客船が、もし無ければ、太古の風景となんら変わらないだろう、ココは。凄いネ、そんなところで釣り出来るなんて。だからこそ、ゴミはばらまかないようにしなくちゃと強く思った。

 今回は、この日が下北で黒鯛釣り、翌日は反対側の津軽半島側から出港しての真鯛船釣りとハードな日程。ココを午後2時に上がり、青森に戻ったのが6時ちょっと過ぎ。急いで真鯛モードに切り替えて支度をして、晩ご飯を食べたあとに睡眠4時間ほど。午前1時に再び、準備して出発した。その模様は別ページ(真鯛村)で紹介しています。こちらもご覧ください。

フォトギャラリー
↑デジカメで写し、画像処理をすれば、まだ良く見えるが、人間の目ではこれほど鮮明ではなく、霧が深く立ち込めていた。 ↑チョコンと目の前にある小さな岩。幸い、大きく飛ばなくても良かったので、釣り座をココに構えた。 ↑左の釣り座はアソコです。おわかりかな?そうそうそう、そこ。
↑当初、前回同様に35センチを切るサイズだと思ったが、意外にも37センチあり感動。 ↑コレはまだ小さいが、大きいのも含めアイナメがよく釣れた。他にフグ、ソイ等。