2012年の真鯛釣果

場 所
天 気
潮回り 満 潮 干 潮 開 始 終 了 同乗者 釣 果
10/27
鯛島沖
晴れ 中潮 13:44 7:33 6:30 16:00 6 3
 秋は天気予報に一喜一憂する。
 釣行2〜3日前、晴れマークが出現し、一喜。しかし前日の概況で「海上で東の風、やや強し。波1mのち2m」に一憂
 う〜ん、風が気になる。

 今回は仙台の釣友との半日釣り。風が出るのは昼過ぎから。朝のうちにたっぷり釣っておきたいものだ。
 心配なのは彼らの船酔い。もう何回も船に乗っているので、克服しただろうと思うんだが、酔い止めを手放せない方が多数いる。もはや、おまじない替わりになっているようだが、飲まないと安心できないらしい。今回は克服したかどうかが試される釣行になるかも知れない。

 午前5時半出船。
 春先に比べれば、だいぶ遅くなったので、ゆっくり来ても良さそうなものだが、皆さん、気が急いて、いつも通り、前夜9時半には東北道に乗っていた。ちょうどその頃、自分は仮眠に入り、申し訳ないが、午前3時までたっぷり眠らせて貰った。

 午前4時前、自宅を出発。空気が冷たい。この日、青森では今年初の霜が降りていた。ううう、冬はすぐそこまで来ている。

 漁港駐車場に着き、暗闇の中、目を凝らすと、松っちゃんが既に支度を始めていた。まもなく、TOMEさんと小松さんの車からも這い出してきて挨拶。タックスさんから、前回のドタキャンを詫びる香川産のテンヤエビが皆にプレゼントされた。ご本人にはなんの責任もないのに、気を使わせたのは申し訳ないが、有りがたく頂戴し、これがまた数多いアタリを呼んだ。ありがとう〜、タックスさん。

 空を見上げると満天の星が広がり、早起きは三文の徳だと実感。言葉で言い表せない見事な天然プラネタリウムは素晴らしい。写真を撮って紹介したいが、なにせ、釣りの準備に忙しいもので、そんな余裕が無い。

 出船時刻が迫った。抽選の結果、今日の釣り座は船首にSIBU、小松、あすぱむの3名、船尾はTOME、ケンイチ、松っちゃん、タックスの4名に決定。既に東風が少しあり、鯛島へ向かう往路は船首が波を被る可能性が高く、我々、船首組は後ろへ避難したが、鯛島が近くなるにつれて、おとなしく出来ずに、戻った。約1時間で、ポイントにようやく到着。既に午前4時頃、同じ平舘漁港から出ていた飛鷹IIと合流。もう20枚近く上がったという。朝まずめに一回目の時合いがあったのだろう。ちょっと悔しい。

 水深60mからスタート。本日はテンヤをメインに攻めてみたかったので、20号を使ってみる。いきなりコツコツとアタリ。ファーストヒットはサメ。合わせの練習が終わったので、次は本命だ、と思ってまもなく、ヒット。まずは36センチをゲットし、ホッと一息。すると小松さんにもヒット。鯛カブラにエサ付きで50オーバー。結果的にこの鯛は本日最大の大物となる。

 水深のわりに潮の流れが弱い。でも、ちょっと軽いとなかなか底を掴めない。ベタ底でアタリがあって合わせた。今度はサメの引きではない。数段階に渡ってグイグイ来る。鯛に間違いない。
 ドラグも、うなるわ、うなる。しかし、この後、悲劇が起こった。
 スーッと軽くなり、一瞬、鯛が浮いたかな?と思ったのに、竿は「でくのぼう(棒)」になってしまった。
 ラインブレイクか?ん?違うな、リグの重みは残っている。

 回収されたテンヤを見て(クイズタイム)ショック! 親針の先っちょが無い。ポキッと折れていた。こんなの有り? 少し安価で、良く知らないメーカーのモノを買ったのがまずかったか? 12時間前に買ったばかりなのにぃ〜。こんな太い針を折るヤツって、どんな鯛?

 しかし、テンヤってのは親針の交換が出来ないのが難点である。折れたり、針先を研いでも、もう使えないというのは経済的でない。また、孫針の交換も出来ないタイプも、これまた経済的でない。今回、下の写真でお見せしているモノはどちらも交換不可で、華々しいデビュー戦だったのに、現役引退を宣告されてしまった。

 (下に続く)


フォトギャラリー
朝日と鯛島のコラボは絵になる
ようやく下北は紅葉が始まった TOMEさん、ワラサをゲット!
本日最大真鯛のゲット、小松さん ケンイチさん、ボウズしないね、偉いわ
松ッチャン、上達早くて四目達成か? 針を食う魚って?
待望の鯛 待望?のサメ?

 (上から続く)

 探見丸の反応は薄い。「移動します」でリールを急いで巻いた時、船尾で「ちょっと待ってぇ〜」の声が。
 根掛かりかい?と思ったら「TOMEさんにヒット!」の返事が返ってきた。のちほど見せて貰ったら、いいサイズのワラサ(ブリの子)だった。本人曰く「凄く美味しかった〜」とのこと。いや、ホント、これは美味しそうだわ。一度は、これぐらいのワラサを釣ってみたいものだ。

 風があまりにも強くなってきたので、風を避けるため、焼山へ移動。ただ、こちらでは真鯛の実績があまりなく、釣れるかどうかが保証出来ないという。鯛島から20分ほど北上すると、時折、突風は吹くものの、だいぶ弱くなった。アタリはある。小鯛が上がり、鯛の存在は、一応、証明された。

 小松さんと松っちゃんの竿が曲がって、上がってきたのはソイ。この辺はソイの宝庫だ。ソイの刺し身も実にうまい。

 隣りのSIBUさん、急にドラグが鳴った。先ほど釣ったサメとは明らかに引きが違う。「ワォ〜!」と歓声を上げ、ハンドルを巻き始めた時、「アッ!」と一言。誰の目にもバレたのがわかった。PEとリーダーのつなぎ目で切れたらしい。痛たタたタ。
 更にこの後、更なる悪夢が襲った。まるで再現フィルムを見てるかのように同じだった。今度はPEが途中から切れた(らしい)。このバラシは、もはや立ち上がれないほど、SIBUさんに大ショックを与えた(笑)。本命の鯛を釣りはしたが、この2枚を逃したのは痛かった。

 我々に一つテンヤを広めた伝道師タックスさんが、最後まで苦戦を強いられた。
 かつて、現役時代に青森に何度も仕事で足を運んでいた縁からか、津軽真鯛の受けがイイらしく、この時まで6連勝。いつもボウズばかりの自分には、後光が差して見える存在だが、釣行後のコテージでTOMEさんから「声を掛けづらいほど、苦しんでいた」状況下、終了間際に記録を更新する真鯛を遂に捕らえた。サイズはハチマルに届かないものの、7連勝を達成したのはお見事。この記録、どこまで続くか、注目である。

 午後は、鯛島に戻ることが出来ず、焼山周辺でのみ船を流し、終了の午後4時を迎えた。船中20枚弱。期待したデカ真鯛はバラシで目にすることなく終わり、最大で50オーバー1枚。あとは、ほとんどが20〜40センチだった。

 相変わらず強い東風は、普段、比較的穏やかな陸奥湾の海をうねらせ、港までのルートはノアの方舟もどきに揺れた。
 時折、襲う横からのうねりを若船長は巧みな操船技術で交わして、西に位置する平舘を目指した。追い風はラッキーだった。1時間ほど慎重な操船の後、漁港が近くなると、岸に打ち寄せる波が悪さして、船を大きく揺らせたが、うまく入港し、接岸。海水をたっぷり被った船尾では、メンバーの顔に少し疲れが見えた。

 今季ラスト釣行の総括は、平舘の「おだいばオートビレッジ」に宿を取って行われた。漁港とおだいばは、わずか2キロと、まさに目と鼻の先で、移動時間が短くて済んだのが好評だった。午後5時過ぎには宴会が始まり、たっぷり話も、疲れを吹き飛ばすシャワーも出来て、午後10時過ぎには、全員、ベッドの中に潜り込んだ。

 今回は、真鯛、サメ、フグ、ソイ、ワラサ、サワラetcと魚種豊富に釣れた。が、ハチマルはまだ誰にも釣れないまま、2013年に持ち越しとなった。う〜ん、春まで待てない。


帰港時はうねりとの格闘でした

★ return ★