心優しきナイチンゲールたち
 私の入院した8階西病棟(リウマチ・血液内科と内分泌科)の看護師はA、B、Cの3チームに分けられている。
 天使さん血液疾患患者を担当するのがAとCチーム。糖尿病や内分泌系の患者などを担当するのがBチームとなっており、私はAチームの看護師さんたちによってお世話してもらっている(ただし、状況によってはBやCチームの看護師さんが応援に駆けつけて、処置してもらうこともある)。

 ココではAチームの看護師9名をご紹介させていただきます(名前は仮名)。
 皆さん、全員、笑顔を絶やさない素敵な女性ばかりです。苦しい治療があって、気持ちが沈んでいる時、その笑顔を見せられると、癒されて立ち直れるのが彼女たちの魅力です。
 彼女たちの勤務時間は日勤(朝8時〜夜4時:時間通りに終業できていないのが実状。残業も多そうだ)、凖夜勤(夜5時〜深夜1時)、深夜勤(深夜1時〜朝9時)の3タイプ(若干、勤務時間は不正確かもしれません)。どこの病院も看護師不足が悩みのタネだと聞きますが、我が病棟も同じで、日勤を終えた中の一人が、家で仮眠を取ったのち、夜中に再び深夜勤に就くことが月に何度かあるようです。笑顔の裏にはハードな仕事が隠されています。彼女たちにはとても感謝すると同時に尊敬の念を抱いています。


 渡辺ナース(主任)

 ついついつられて、こちらも笑ってしまうほど「ヌハハハハ〜」の笑いかたに非常に特長がある。治療等についてわからないことを相談すると、とってもよく応えてくれて頼りになる。ご主人ともども、釣りが好き。菊池桃子と西村知美と(若い時の)沢田亜矢子を足して3で割った感じの素敵な女性。


 田中ナース(主任)

 ご主人が釣り好きで、釣ってくる魚のさばきが大変だとぼやく、背がスラリと高い素敵な女性。ある夜中、トイレに起きた私と、タイミングよく見回りに来た彼女がカーテンで鉢合わせし、腰を抜かさんばかりに驚かせたことがある。ごめんなさい。


 森岡ナース

 「アハハハ」とマスクの下で大きな口を開けて笑うのが得意。7月から新メンバーに。それまではNICUで新生児を相手にしていたが、今回初めてモノ言う大人の患者を扱う事になった。当初は少し戸惑っていたが、今はもう操縦術を身に付けた。バスケで養ったスタミナは今の仕事へ大いに役立っている。体力万全の素敵なお嬢さん。


 蛯原ナース

 K-1の武蔵が大好き。特技は患者へのいたずら。PDA(患者仲間では通称「Game Boy」と呼んでいる。薬や患者に付けられたバーコードをこれで読み取り、看護行為を電子カルテなどに記録する電子機器)から出る赤いレーザーで追い掛け回したり、カーテンの裏に隠れて驚かすいたずらなど数知れず。自らも“いたずらっ子”だと自負している、元女優・鈴木保奈美に少し似た感じの憎めないかわいいお嬢さん。ひな祭りの日、よほど、おまんじゅうが頭の中に展開していたらしく、ある患者さんの枕元にあったキウイを「あっ、おまんじゅうだ」と言って周囲の白い目を背負う大失敗を犯す。ま、この程度、序の口かも知れない。


 館中ナース

 病室に入ってくる時と出て行く時は必ず、その他いろんなシーンで「ハァ〜イ(語尾にはハートマークがつく)」を連発する、かわいいお嬢さん。9月から新メンバーに。採血は若いのにうまい。みな、苦戦しがちな左腕から、苦もなく世間話をしながら採血する。


 海老本ナース

 07年5月、BチームからAチームへ移籍(笑:移籍というほど大げさなモノじゃないが…)。普段あんまりBチームナースとの接点はないのだが、病室内にBの患者さんがいると、その仕事ぶりは自然と目に入ってくる。彼女に関しては、頻繁に患者の様子を見に来たり、優しく声掛けしてたのが強く印象に残っており、そういう点で今回の移籍は嬉しい。


 松山ナース

 私の面倒をもっとも多く見る役割を担っている「受持看護師」。点滴が終わった空っぽのボトルや、ナースの命ともいえるPDAを時々、ベッドの上に忘れるウッカリ屋さんでもある。女子プロゴルファーの宮里藍ちゃんとかつてのアイドル堀ちえみを足して2で割った感じのかわいいお嬢さん。


 佐藤ナース

 07年2月、Cチームから移籍。猫の目のようにクリンとしてるのがチャームポイントの日本人版ベッキー(目の色が茶色ということ)に似たかわいいお嬢さん。とっころがどっこい、ある時、ベッド上で携帯電話をかけていた患者に対し「病室内の携帯はいけません」と気後れすることなくハッキリ注意したのには、正直言って驚いた。当たり前のことではあるが、結構これが難しい。なかなか芯が強いナースだと感心させられる出来事ではあった。


 今野ナース

 07年4月からイバラの道を歩むことになった新人さん。日々、勉強。プロになって初の採血も一発で血管をとらえ、無難にこなす。先輩の指導には忠実で、プレドニンを飲んだ証拠の空っぽを間違えて、ごみ箱に捨てたら「ダメです、それじゃ。専用ケースにちゃんと入れておいてください。はい、はい、拾って、拾って」と厳しく注意され、証拠品をゴミ箱から探す羽目になる(笑:本人の名誉のためにも白状するが、ホントはこんなきつい言葉じゃなかったです)。立派なナースになること、間違いナシ。頑張れ!ニューフェイス!




 阿保ナース

 シューズをツッタカツッタカ鳴らしながらやって来るので、すぐわかる。若い看護師たちのアネゴ的存在、いや、お姉さん的存在である。採血テクニックはスペシャルで、ウォ〜リャァ〜の掛け声とともに十数人の血をあっという間に採ってしまう。普段着姿はものすごくカッコ良いと評判。ん〜、一度でいいから普段着の彼女に会ってみたい。メガネがお似合いの素敵なお嬢さん。07年4月より他科へ移動。


 大林ナース

 「ウチの息子のヨメになってくれ」と患者さんに好かれてしまうほど、誰にでも優しく接するスタイルがアダになってしまった。女優・竹内結子に少し似た感じの素敵なお嬢さん。織田裕二が好きというのはまだ理解できるが、アニメのドラゴンボールが何度でも見直すほど大好きというのには驚いた。唯一のマック使いゆえ、時々、マックの話で盛り上がる。07年4月よりAチームからCチームへ移動。と同時に年配患者の夢を打ち砕くゴールインも。


 石坂ナース

 高校時代は短距離の選手として活躍したスポーツウーマン。いつも元気はつらつとしている、かわいいお嬢さん。主治医から病名の宣告を受けた時に立ち合い、私の涙をガッツリ見た唯一のナース。息子がドナーだと判明した時、手を取って自分の事のように一緒に喜んでくれた。07年2月、Bチームへ移動。チームは変わっても同じ病棟内で仕事をしているので今まで通りに彼女の笑顔を見ることはできる。


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