2005年の真鯛釣果(7月9日)

場 所
天 気
潮回り 満 潮 干 潮 開 始 納 竿 同行者 釣 果
7/9
平館沖
曇り 中潮 17:40 11:17 13:00頃 18:00頃 6 0
 久しぶりの真鯛釣行。お天気も良さそうで、こりゃ釣果も期待できるぞと思ったのもつかの間、青森市を出て北上し、旧蟹田町に差し掛かって海が見えたところで「アッ!」と声が出た。なんという白波だ!幾重にも折り重なって、岸に押し寄せている。このシーンを目にするわずか数分前、携帯電話が鳴り(※1)「海が凄いからひょっとしてポイント移動がありうるかも」と言われたのだが、実はこの時、意味がわからなかった。海がこんなにも荒れているとは想像出来なかったからである。

 ※1 携帯電話をケーブルでカーナビに接続しているので、不意に掛かってきた電話にはハンドルに取り付けられたリモコンのスイッチで操作出来きることから、法は順守しています。

 そういえば、今日は伊達藩から2名の仲間が来青し、一緒に釣りをすることになっているのだが、その中の一人がまさひゃろ大王だということを忘れていた。彼は“嵐を呼ぶ男”あるいは“泣く子を黙らせる大魔王”で名が通り、フランチャイズの仙台以外では非常に恐れられた存在である(「フランチャイズ以外では」というのは、もし仙台の天気を荒そうもんなら、自らの居場所をなくすのでせめてそれだけはしないよう充分自制しているらしい)。ここ最近は、あまり嵐を呼ばず、一時期のパワーも衰えたかと世間を安心させていたのだが、今日は久々に復活してしまった。
 雨は降っていないものの、気温15℃と肌寒く、東の風約10m、うねり3とあっては“嵐を呼ぶ男”の面目躍如である。この状況を恨んだリュウちゃんには「今日は(真鯛釣りには最も嫌われる)ベラを爆釣してもらいまひょ」と言われる始末。

 船首にササキ、大王中央部にリュウ、ミキ、チバ船尾に私とサトーというポジション取りで、午後1時、石崎漁港を出港。先ほど、蟹田で見たほど波はひどくなく、取りあえず、船が出られた事で、まずは大王に感謝する(笑)。なお、この時間帯は真鯛も薄いとのことで、付近の鳥山を探しながら北上。15分ほど走らせると、賑やかな鳥山を発見。海面をバシャバシャと波打つ小魚が見える。それにめがけて、ジグをキャスト。追ってくるフクラゲが見えたが、ヒットするまでには至らず、30分ほどで終了。

 いよいよ真鯛ゾーンへ走る。すると帰港する知りあい船が前方からきたので、釣果を聞いたところ「3枚。ソイが爆釣」……、うむむ、気持ちが沈む〜〜。そんな中、まもなく船のスピードが緩み、ポイントへ到着。船首からパラシュートを流し、潮に乗ったところで実釣開始。いきなり、コツコツとアタリがきてアワセると、軽い手応えが…。楽々と上がってきたのはソイだった。情報通りだぁ〜。周りのみんなもソイの爆釣。サイズは25〜30センチとまずまずではあるが、素直に喜べない。ソイ好きの船長を喜ばすサイズは確保し、あとはリリース。
 ソイで賑わっていた時、私の隣に陣取っていたサトー君の竿がソイとは違った円弧を描いた。ドラグもジージーと出る事から本命間違いナシと確信して、その瞬間を迎えた。午後2時40分、本命現る。なお、この真鯛、同乗のチバさんがオリジナルで作ったジグにヒットし、釣れるという証明を見事にしてみせた。

(下へ続く)

フォトギャラリー
↑午後1時、出港。半袖ポロシャツにレインウエアを着た私はちょっと肌寒さを感じつつ、備えの悪さを反省していた。 ↑手始めにナブラを探し、ワラサか、あわよくばブリを狙い目にジグをキャスト。フクラゲが追うのは見えたがヒットせず。 ↑午後2時40分。サトー君にファーストヒット。結果的にはコレが今日の貴重な釣果となる。
チバさんがオリジナルで作成したジグ(左写真)。本日は釣れるということをみんなに証明してみせた。リュウちゃんと出港前に会話するチバさん(中写真の右側の人物)。釣り人は手先の器用な方が多いが、その中の一人なんですね。そのうち売り出すかも…。
↑本日の最大釣果(約40センチ)を抱えるサトー君。本人の希望でモザイクしてます。 ↑下の真鯛は私の釣った“ちい鯛”
←真鯛2枚、ソイ7匹、メバル1匹、ミズクサ2枚。持ち帰り用として確保したモノ。日中でもソイがたくさん釣れるということが納得いかない。定番のベラが全く顔を見せなかったのも不思議である。
 例年であれば、ベラが針がかりして「どうしよーもねぇーなぁー」と愚痴の数々が出るのに、それがなかったのは、やはり変なのだとの結論に落ち着きたい。

 海の変化は、やはり自然環境の変化にも直結するので、このままの状況が続くと夏はいつもの暑さがこないのではないかと不安になってくる。

(上から続く)

 その後、波も風も強くなってきたことから、ポイントを更に北へ移し、鋳釜崎までやってきて第2ラウンド開始したのだが、魚の反応は鈍く、船上が静まり返る。海中には藻が繁茂してるらしく、根掛かりならぬ藻掛かりして、時折、ラインを引っ張る作業を何度かさせられる。何度かブラーのロストか?とヒヤリした後に、キャストしてヒラヒラ沈む途中のブラーに何かしらがヒットした。この引きは本命だと感じるまでそれほど時間が掛からなかった。なにせ、あっという間に本命が上がってきたからだ(笑)。25センチほどの“仕出し屋提供お弁当用サイズ”。ココで食ってしまうのは可哀想だったので、大相撲の優勝力士に抱かれるサイズになったら戻ってこいよと暗示を掛けてリリース。彼はきっと恩返しのために絶対戻ってくるはずだ。そう願いたい。

 このあと、サトー君に再び、本命がヒット。サイズダウンだったが“仕出し屋提供お弁当用サイズ”ではなく“魚市場お手ごろ販売サイズ”のためゲッチュ。本日は彼一人が喜びに浸る一日となった。港を出がけに遭った船の釣果情報通りにソイ爆釣、真鯛貧果のまま、午後6時納竿。帰港までの道のりは波が激しく、上下の振幅が非常に大きいモノとなった。近ごろ、腰痛に悩んでいたまさひゃろ大王が再発しないかと心配されるほどひどいモノだったが、今回はどうにかしのぎ、無事、帰仙した模様。

 さて、外道としてソイがたくさん釣れたと述べたが、他にはミズクサガレイ、メバルが時々混じった。
 須藤船長が得体のしれない生き物にラインを切られる場面が一度あったが、正体不明のままである。今年はヤマセの吹く日が多く、なかなか陽が照らないため、海水温を上げらず、真鯛の活性を妨げているのではないかと悲しい分析のまま、一行は現地で解散。そんな暗い気分で、夜にスカパーで放送されたある番組を見て、大いに驚く。

 番組は、近頃、ブラックバス以外の魚種でも活躍中の村田基氏が「魚種格闘技戦」という2時間モノで、本県の陸奥湾を訪れて真鯛を釣るというモノ。これは注目しないわけにいかない。アングラーには人気の高い氏の事である、どんな釣りを見せてくれるのだろう?
 意外にも番組前半部では苦戦を強いられ、ちょっとだけホッとした。なぜならば、いきなりバカスカ釣られちゃ、たまったもんじゃない。氏がちょっと弱気になり同情しかけた時、爆釣シーンが始まった。結果的にはライン別の日本記録(68.5センチ)を、しかも本人が「こんな真鯛釣りは初めてだ」という釣り方(ルアー+イソメ)で釣ってしまったのには恐れ入った。バラシも多数あったが、トータルで20枚近く釣っただろう。確かに収録日は好天で、かなり気温も上がったので、釣れる環境にはあったが、初めての地であんなに釣果を出す氏は「さすがだな」と思った。

 ただ、海外ロケでメーターオーバーの魚も釣っている氏が、70センチクラスの真鯛とファイトして「腕が疲れた。けど、実に面白い。ハマリます」と言う言葉にはたっぷり実感がこもっていた。私もコレでハマったんだから、キャリアとテクニックの差は別として、氏の意見に全く同感。腕がパンパンに張る真鯛をまた釣りたいよぉ〜〜〜。


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