2014年の真鯛釣果
場 所
天 気
潮回り 満 潮 干 潮 開 始 終 了 同乗者 釣 果
7/11
源氏ケ浦沖
晴れ 大潮 14:55 20:47 11:30 18:00 8 0
 トハナ君の仕立て午後便に便乗。

 数十年に一度の大災害が予想される時に出される特別警報を宮古島・沖縄地方に出した台風8号が、ちょうど真上に来そうなイヤな感じ。一時、荒れ男の異名をとった自分だったが、近ごろは穏やかな日々を過ごしてきた。もし、今回、流れては、忘れかけていた異名が復活しそうなため、呪文を唱えてみた。これがうまく利いたか、進路が太平洋側に大きく反れて、風も雨もひどくならず、港を定刻の午前11時過ぎに離れた。
 ただ、今回使った呪文は、台風の他に魚にも悪影響を与えてしまったようで、釣果は・・・・・だった(以下、参照)。

 今回は、トハナ君と自分、及び、関係者は釣れた鯛一枚をビック師匠に献上しなければならないという重要な使命が下されていた。しかも45センチぐらいというサイズ指定がある。もし献上出来なかった場合には破門にするという。ただ、そんな不安を払拭するように、前日の幸丸では今季最高の40数枚が出て、1枚くらい(トハナ君が)鼻歌混じりで簡単に釣ってくれるとタカをくくっていた(笑)。

 なのに、その1枚にこれほど苦労するとは・・・とほほ。

 開始から4時間経過。誰も鯛を見ていない。このままでは、優秀な弟子、あすぱむ&トハナが破門になって、ビック一門の存続の危機があった。フグは釣れたので、これを赤くペイントし、目にアイシャドウを塗って、献上する案も考えたが、師匠の目はごまかせないだろう、多分。う〜ん、まずい。

 (下に続く)


フォトギャラリー
穏やかな海上となって、台風8号は、どこ吹く風?
今季まだ無い、幸丸船中ゼロの危機を隊長のこの一枚が救った 船長と私のコラボレーション・ゲット(笑)!
船首側 船尾側

 (上から続く)

 午後4時、隊長の竿がしなった。
 5月下旬に平舘で一緒に乗った際、その日がちょうど隊長の誕生日で、自ら祝えなかった悔しさを晴らす一枚に、本人も喜ぶと同時に、幸丸の今季初の全員ボウズ記録を免れたため、ひと安心。
 隊長に喜びのコメントを求めた。
 「隊長、どこ(水深)で釣れましたか?」に「海の中!」とトップ級のジョーク。やるな、この人、ただ者ではない。

 それまでAさんとBさんと“あすぱむさん”がバラシ、船上の気まずい雰囲気をこの鯛がクリアしてくれたのはありがたかった。
 何しろ、若手のBさんがバラシた時は、みんなで「あぁ〜、残念、残念。もう少しだったのに」と優しく声掛けしていたのに、自分がバラシたとなると「こらぁ〜、魚、散ってしまう!罰金だ、罰金!反省しろぉ〜!海に落とすぞ!」とA級戦犯扱いである。ま、コレが常連に対する優しさなのだと、わかっちゃいるが、バラシた状況が悪かった。

 船の中央部に釣り座を構えていた自分は、ヒット時、グイグイとした突っ込みもさほど無かったため、フグだと思い込み、多少、雑なやり取りをしていた。海面に上がってきた時、オッ!鯛じゃん!とホッペタが膨らみ、船長がタモに手をかけた瞬間、フッ!と緩んだ。ぎゃぁ〜、皆の目の前でバラす最悪なミスをしてしまった。非難の集中砲火を左右からステレオで浴びることになった。

 時刻は刻々と過ぎ、残り時間あと1時間半、船長にヒット。
 「ハハハハ、フグだぁ〜」とニヤケる。
 「またぁ〜、フグだなんて。 鯛でしょ?フグ?どっち?」に「フグだ、フグ。竿、やるがぁ?」と手渡された。
 なぁ〜んだ、フグの後始末をやれってことか?なんてこった、チッ!・・・と手に取った・・・その時、ゴォーーー!とダッシュ
 ☆〇△×□◇※…ぬわぁ〜んだぁ〜?この強い引きわぁ〜〜、リールから煙が出てるじゃないか!アッチッチ。こらぁ〜止まれ〜!コンニャロメ!サイコー! おとなしくしろぉ〜! バレるなよぉ〜(この鯛を、また皆の前でバラそうもんなら、ホタテのしに括り付けられて、沈められるのは間違いない)

 やっと抑えが利くようになって、海面下5メートルでギラッ!と光ったのは70センチ強のデカ真鯛だった。
 おほほ、コイツか!人を困らせるスピード違反野郎は! いいかげん観念しろ!・・・と威勢の良いセリフを叫んでみたが、自分の竿は船長が、船長の竿は自分が持っている現実を目の当たりにし、実に複雑な心境。玉網ですくわれ、船上に上がった鯛には「ケッ!まさか、お前に釣られてるとは思わなかったぜ」と睨みを利かされる始末。とはいえ、正直なところ、楽しいひとときだった。

 結局、船中2枚で午後6時に終了。船長の鯛は、釣り人知らずのまま、トハナ君から師匠へ献上され、ひとまず破門を免れた。


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