2014年の真鯛釣果
場 所
天 気
潮回り 満 潮 干 潮 開 始 終 了 同乗者 釣 果
11/6
久栗坂沖
晴れ 大潮 14:29 8:28 6:50 14:30 9 6

 昨年の11月以来の鯛将。おそらく、今年最初で最後の乗船になりそうなため、是非とも出船したかった。だが「呪われた時化男コンビ」が乗るので気掛かりだった。
  ココだけの話だが、そのコンビとは「トハナとヒデキ(前回までは「オオウラさん」だったが、今回から呼び捨て決定)」。トハナ君の仕立て船なため、文句は言えない。彼らには内緒ダヨ。
 ところが・・・前日までの強風が今日はピタリと止み、絶好の釣り日和になった。

  快晴の午前6時(出船は6時半)久栗坂漁港で支度をしていると「おはよ〜ございます」と、ちょっと・・・いや、かなりHで、ダミ声の船長が現れた。

 「ウッス(まるで、これじゃ、どこかの組の挨拶だべさ)」
 「いやぁ〜、今日は有名な方々が乗られるとのことで、プレッシャー掛かってますジャ」
 「ハハハ、船長、口がうまいッスね。その口で何人の女性を喜ばせたんすか?このこのこの〜」
 自分でも、この会話、どこまでがホントで、どこからがウソなのか、わからなくなってきた。

 釣り座は船首にあすぱむ、ビック、隊長、O山。
 船尾にトハナ、ヒデキ、ヒデキファーザー、親方、T市。合計9名。

 船に乗り込んだ時、ビック師匠から「数とサイズの競争するぞ。オ〜イ、トハナ君、そっちもだからな。負けたヤツは俺の目ん玉オヤジ、没収だからなぁ〜」と挑戦状が叩き付けられた。
 うむ、ここ最近、僅差で師匠に勝利していた自分は、ちょっと乗り気。 チャンスはありそうだ。

 魚探反応、非常にイイ中、午前7時、ヒデキがファーストヒット。
 ここ最近、ヒデキ・ピンクスペシャル(目ん玉オヤジのパクリバージョン)で、釣果が凄い!と、トハナ情報を聞かされていたが、まさかこんなに調子が良いとは思わなかった。遠目に見ても、デカそうだ。
 「頑張れ〜(鯛)!」との声援が通じたか、鯛は歯を食いしばった、その時・・・。
 ビヨォ〜〜ン! 竿シャキ! ・・・クスクスクス。やっちまったな、ふふふ。
 「あっれぇ〜〜?バレ・・・た。軽いわ」
  敵はヒデキPSPを丸呑みして、リーダーを食いちぎっていた。

 皆の白い目が突き刺さり、しばし沈黙したが、またヒデキにヒット。これもデカイ。二度バラせば、腕立て100回。一般人はコレをやると、竿が持てなくなるが、職業柄、彼なら朝飯前だろ、フッ。
 しかし、その期待も虚しく釣り上げた。指で計ってみたら親指1本ほどもある良型真鯛だった。

 すぐ右隣の師匠が、午前7時15分24秒、ヒット。たいして苦労もせず、70強の鯛を釣り上げる。ん〜、やられた。この冷静さは、どこから来るの?「海の中」それ、ちょっと違いますぜ、隊長。

 サイズでは叶わなかったが、自分は小型メインで4対4のイイ勝負をしていた。5枚目が師匠にヒット。7時の鯛よりでかい。ハンドルを巻きながら、こっちを向いた。ニヤッ。ん〜〜、まずい。
 耳障りなドラグ音を響かせつつ・・・その時「ぬわぁっ!」と奇声が出た。うっ、バレたな!
 反射的に「ヨッシャァァァ〜〜〜!」と、素直な言葉がついつい出てしまった。
 師匠の目は下から睨みつける目になっていた。怖〜。

 その後、竿先をチョンとつつかれるわ、ラインを祭らせようとするわ、ハサミやナイフを手にしてラインカットのチャンスを伺うわ、釣った鯛を蹴られるわ、バケツでバシャバシャ騒ぐ鯛の尻尾を切ろうとするわ、手を替え、品を替えた、妨害&嫌がらせ工作に悩まされる。

 (下に続く)


フォトギャラリー
イイ天気だわぁ〜。時化男二人に晴れ男七人じゃ、こうなりますわな
前方に見えるのは岩木山
船尾側の顔ぶれは、こんな感じ
出港時は6.1度 76センチ他、8枚?のO山さん
ビック師匠、さっすがぁ〜!
T市さん(左)とヒデキ(右、70オーバー2枚) ヒデキ・ピンクSP
ワァ〜〜イ、獲ったどぉ〜。ナナマル、ゲッチュ
センチョー、タイチョー、ダイトーリョー

 (上から続く)

 ヒデキファーザーに大ヒット。出るわ、出るわ、ラインが。
  かなりの大物だ。ドラグ音で耳の鼓膜が破れそうだった。ところが、悲劇が待ち構えていた。鯛が巧みにノシを味方に付けた。巻かれたかぁ〜!船長がタックルを借りて、引き出そうとしたが、モンスターはノシの先で「あっかんべぇ〜」していた。
 船長「どうします?ライン、切る?」 に「ノシ、切れぇ〜」と、自分。採用されず、ファーザーの夢はついえた。ううう、残念。

 胴元トハナが静かだった。久しぶりの釣行にタングステン製のビンビンテンヤで勝負を掛けていたが、今日は大人の鯛の好みではなかったらしく、今春生まれたばかりの鯛のオモチャにされて終わった。

 そんなトハナの横でヒデキが、なりふり構わず、遠慮無しに、大絶叫した。
 「うわぁ〜、うわぁ〜、やべぇ〜、すげぇ〜」派手なリアクションに、バレた時のリアクションを重ねつつ、成り行きを見守った。が、期待を裏切って、無事にネットイン。オオオ〜、悔しいが、いいサイズじゃないか。ヒデキPSPの信頼度がまた上昇した。今後の量産体制に弾みが付きそうだ。

 背後のO山さんがイソメでビッグヒット。それまで、船長からアタリの取り方などの指南を受けていた。時々、振り向くと、船長が竿を持ち、O山さんがクーラーに腰掛けて休んでいる姿が目に入った。竿が曲がるとO山さんが持つ。いわゆる「バトンタッチ釣法」「ダブルス釣法」あるいは見方によっては「殿様釣法」とも言える。
 上がってきたヤツは本日最大の76センチだった。なお、この鯛は船長のレクチャーを正確に実行したO山さんが、最初から最後まで単独で釣り上げたモノである。

 小型真鯛ばかりで苦戦しつつも、師匠とは枚数が同じで、気分が良かった、ワッハッハ。
 そこへ、ベタ底でコンと小さなアタリ。一度、タイミングを見計らって、アワセたが乗らず、もう一度、落としてみた。再び、コ・コ・ン!と二度ほど小アタリし、三度目でスッ!と合わせたら、ドン!と乗った。
 「どんですか?」(船長)「まずまずだね」「ホントに?」「うん、おっきくねぇな、これ」
 と、根が正直なモノで、そんなに大きく無いと思ってたが、途中で、めっちゃ、突っ込み、ちょっと慎重になった。船長がタモ網を取ろうとした時、師匠が横取りし「センチョー、私に任せときなさい、イヒヒ」と不気味な言葉を吐いた。右手にタモ網、左手にはナイフ。怪しい〜。
 タモ入れに3回ほど苦しみ、ようやくゲット。サイズは? ナナマル! フッ、やるジャン、オレ。

 満潮の潮止まり、14時半、終了。師匠とは6対6のドロー。自分は満足だったが、師匠は悔しそうだった、ハッハッハッハッハ。

 船中28枚。うち、ナナマルオーバー4枚。


★ return ★