予約が取れてから、幸丸のホームページに注目してみると、日ごとに釣果が伸びており、期待が高まるばかり。前夜は興奮して2時間ほどしか眠れなかった。今季これまで自宅から西に走っていたが、今日は東へ。午前2時過ぎに出発し、すっかり夜が明けた源氏ケ浦漁港に4時前到着。出港は4時半である。

　本日はビックさん、ヒットマンさん、０の男さんという、昨年、お世話になった方々が一緒で心強い。様々な情報がリアルタイムで入ってくるので勉強になる。

　薄曇りで、少し肌寒い風が吹く中、ポイントへ到着。
　浮き玉（この下にホタテの養殖棚が付いている）に船を固定し、潮の流れを読んだ船長の指示で右舷側に、全員、横並びして実釣開始。自分は船のほぼ中央の釣り座。いきなり中山船長から「あすぱむさん、この辺りに漁船がぶつかってきたんだべ？」とからかわれた。

　まもなく、船尾でヒット。続けてまた船尾でヒット。
　船のエンジン音を聞きつけた真鯛達が、逃げるどころか、逆に集まってきて針掛かりしてしまうんだから、スゴイ釣りである。そんな鯛をいきなり見せられ、釣れそうな予感がビリビリきた。そう思っている時、またまた船尾でヒットした。

　デジカメを構えて写真を撮っているヒマがない。まさに時合いなので、釣るのが先だ。カメラを出すのは後にしようと思っていた。
　ビックさんに「潮が後ろに流れているから、あっちに入ればイイよ」とアドバイスされ、強引に割り込ませて貰った（これが源氏ケ浦のスタイルなので、文句は出ない）。実は中央部は操舵室が邪魔になって、フルキャストしづらかった。

　事実、キャスト時に、操舵室上部から飛び出したポールにかけてあったゴム手袋を（まるでカツラが風のいたずらで飛ぶように）針先に上手く引っかかって、ヒョイと海に飛ばしてしまった。
　ナイスショット！
　あんれまぁ〜！と驚きつつ、ハンドルを巻くと、オッ！まだ付いている。まるでカレイか、イカでも付いているかのように、のそぉ〜っとした引き具合の中、ゴム手袋を回収し、海上保安部を呼ぶこともなく、救出に成功した。本日のファーストヒットは20センチのゴム手袋。幸先わるぅ〜。

　船尾のポジションに割り込ませて貰ったものの、これが困ったもので、両隣の方にはヒットすれど、自分の竿は全く無視され、次第に悲しい状況が頭の中に点滅し始めた。一枚でいいから来てくれぇ〜。

　（下に続く）

　（上から続く）

　午前8時半、開始からすでに4時間経過。半分ベソかき状態で11時の方向へ30mほどフルキャストした。すでに5枚釣っていた隣りの方に「オッ、いいぞぉ〜」と言われ、エヘヘしていた、と、その時、コンコンの前アタリが出た。キタ、キタ、キタ。
　アワセのタイミングを見計らって、大きく竿を立ててみると・・・
　グイッ！ゴン！　　オッ、乗った！　うれＣ〜〜〜〜！
　そんなにサイズは無かったが（49センチ）、かなり気が楽になった。

　肩の力が抜けたのが良かったか、アタリを捕らえられるようになって、時折、ロッドがしなった・・・が、釣れるのは、でかいフグ。アベレージ40センチ前後はある。津軽の海で今季まだフグをみていなかっただけに、新鮮な驚きでもって迎え入れられた。

　午前9時。二枚目がヒット。あんなに最初の一枚を釣るのに大変な苦労をしたのに、こうもあっさり釣れるとは不思議なものだ。先ほどとは少しサイズアップの54センチ真鯛だった。

　午前10時半、左隣のABEさんに真鯛がヒット。実は海面に姿を現わすまで、その大きさに気がつかなかった（そりゃ、そうだわ）。百戦錬磨のベテランゆえ、大騒ぎすることもなく、淡々とハンドルを巻いていたので、それも一因かもしれない。なかなか上がってこないまま、あぁ〜大きいのがヒットしてるんだなぁ〜と横目でチラ見しながら、70センチくらいかなと思っていた。

　ところが白い腹が見えた時点で仰天する。あわわ、でかいわ。なんじゃ、こりゃ。
　鯛か？これ？　ロウニンアジ（GT:ジャイアント・レトリバー、いや、ジャイアント・トレバリー）じゃないのか？

　船上に上がったGT（笑）が激しくバタつくのに驚きつつ、リグに注目してデジカメ激写していたら、船長に「タックル、見てみ〜」と言われ、納得。シマノのワールドシャウラとステラという超スペシャルな組み合わせで臨んでいたのだった。ABEさんの真鯛釣りに賭ける思いを強く感じる。何度も言うが、それにしても、デカイ。

　計測の結果、今シーズン最大の85センチ。おめでとう〜、ABEさん。
　なお、ABEさんは、このあと午後の便にも引き続き乗船。なんというタフな方・・・って、人のこと言えないか。

　午前11時、終了。船中34枚は今季2番目の数。一人で5枚以上釣った人は5名？だったように思う。