2012年の真鯛釣果

場 所
天 気
潮回り 満 潮 干 潮 開 始 終 了 同乗者 釣 果
9/15
三厩沖
晴れ 大潮 15:23 9:13 5:00 17:30 7 0
 翌月に控えた真鯛釣り大会までとても待てないとの声に応える形で、いつものメンバーで船を仕立てた。ただ、条件は悪くて、もう9月だというのに県内は連日30℃を越える毎日。これにより、海水温も25℃平均と異常な高さを維持し、真鯛情報は芳しくなかった。

 いつもの飛鷹IIはマグロチャーターに駆り出されたため、今日は、かつて大活躍した飛鷹丸に乗ることになった。あの爆釣を体験させてくれた船だけに、期待は高まった。今日の操船は須藤ジュニア。若い彼にとって、半日もオヤジ達の釣りに付き合うのは辛いかも知れないが、ココはそんなこと言わずにお願いしたい。

 港を出てまもなく、青森方面(西)からヘリコプター1機が飛んできた。見る見るうちに近付いてきて、バタバタという爆音が真上までやってきた。あまりの近い接近に不思議に思ったが、すぐまた西の方角へ飛び去って行ったので、気に留めず、釣りをスタートさせたが、あとで、大間所属のマグロ漁船から人が落ちて行方不明になり捜索していたことが判明。救命胴衣を着けていなかった漁師が付近の浮き球につかまって救助を求め、ヘリが飛んできたちょうどその頃に、無事に発見されたらしく、大事に至らなくて良かったと胸をなで下ろした次第である。

 さて、肝心の釣りである。
 朝まずめに期待したが、アタリがほとんどなく、イヤな予感をしていた時、もはや「朝一のクマ」の代名詞が板についた感のある小松さんが、竿を曲げた。羨望と嫉妬の中、顔を出したのは40センチ弱の真鯛。サイズには満足していないはずだが、まず一枚を釣り上げた喜びで満面の笑みがこぼれた。

 なかなか後が続かない中、ポイント移動を繰り返すと、それまでに無かったアタリが、コンコンと出るポイントに辿り着いた。アタリに飢えていたメンバーは、はしゃぎ、何でもいいから釣らせてくれ〜!と、竿先に集中した。

 エサを獲られるばかりで悔しい思いをさせられたが、ようやくヒットして、無駄な抵抗も出来ず、上がってきたのはベラだった。南方系に生息するベラ。これが釣れることからも水温の高さが良くわかる。酷暑で悲鳴を上げた2010年でさえもベラを見ることなく終わっているのに、数年ぶりでベラを見てしまった。ベラが釣れると鯛は居ない・・・と、昔、言われていたことを思い出したが、全く反応が無くて寂しかった状況を考えると、ベラでもまんざら悪くない(笑)。
 ベラの次は・・・。
 リールが一瞬巻けなくなり、根掛かりか?と青くなった。上がってはくるのだが生物反応は無い。石にしては抵抗が強く、腕がだいぶくたびれた時、出現したのはヒラメのような茶色の物体。体長ハチマル、体高30センチほどのコンブだった。ダシを取れば100人分(笑)。本命以外はクーラーに入るべからずと言うことで、リリースされた。

 7月、引き出しの奥にしまっていたベイトリールに8年ぶりに日の目を見させたところ、なんてこった!の一枚がヒットし、味をしめた自分は水深カウンター付きのベイトリールを新調して臨んだ。これにテンヤかカブラを装着して、2〜3枚釣れればいっか、と目論んだのだが、ベラとフグの入魂はされたものの、本命には完全にソッポを向かれた。

 タックルは4つを準備。これまで、そんなに欲張った釣りをしたことが無いだけに、我ながら、イキ過ぎかなとも反省したが、本命ボウズとあっては、すべて虚しい。帰宅後に得た教訓は「タックルの後始末が大変!」ってこと。ロッドはまだイイが、リールのメンテナンスを4つもやるとなると、大変である。今回は数日前に大雨が降って、大量のゴミが海に流れたことなどもあり、ラインにゴミや生物のカスが付着したため、面倒だった。特にPEラインは辛いモノがある。

 (下に続く)


フォトギャラリー
毎回、ファーストヒットの小松さん。さすが研究熱心 洋平パパ、長男誕生を自ら祝う本命ゲット

得体の知れない魚、なんだろ?

 (上から続く)

 他のメンバーには小鯛が良く釣れた。特に自分の反対側(船尾右舷)に釣り座を構えるTOMEさんは8枚も釣っていた。小さくても手応えあるのが「鯛」。一部にチダイも混じっていたとは思うが、魚と遊べるのは楽しい。中でも、8月にパパになったばかりの洋平君に、メモリアルな鯛が釣れたのは、皆にとっても嬉しく、祝福の拍手が送られた。

 はるか前方でナブラが立ち、須藤ジュニア船長が「寄ってみますか?」と言うので頷く。リグをメタルジグに変え、20mほどキャストしてみる。海面ではバシャバシャと青物が騒いでいる。目を凝らすと、あまり大きくはないがシイラの姿が確認できた。ケイムラピンクやベイトカラーへの反応が良くないので、赤金に変えてキャストしてみると、ツン!とアタリが出た。アワセを入れたら、ハズレたので、回収を続けたところにゴン!と、でかいアタリ。ハンドルをゆっくり回して心がドキドキしたが、軽いツン!のあと離れ、ノーバイトに終わる。メタルジグをチェックしてみると、針先が伸ばされて、フトコロが広がっていた。ククク〜〜。でも、本命の真鯛ではなく、シイラだろう、きっと。

 長い釣りも、デカ真鯛と出会うことなく終了するのか?と焦燥感が漂った午後5時前。夕陽が良く似合う憲一さんが正体不明の獲物を刃にかけた。しかし、憲一さん本人が「???」と不思議がる。やたら重いばかりで、グイグイ引くパワーが感じられないことから鯛は怪しい雰囲気。座布団ヒラメか?、サメ?、あるいはオヨ(イシナギ)? と様々な憶測を呼んだ。
 ヒット時は、船の中央右舷に釣り座を構えていた氏だが、獲物が船の前のほうに流れるため「失礼!」を3人に挨拶して横切り、夕陽の似合うポジション・船首に到達した。徐々にラインが戻り、ようやく現わした姿を目にした憲一さん、「エッ?」。
 実に気の毒な小鯛のスレ掛かりだった。一同、爆笑(失礼)。バツの悪そうな氏が可哀想なこと、この上ない。気持ちの高まりを覚えつつ、注目するメンバーに「皆さん、釣って下さいよ」の言葉は、優しい人柄ゆえか。

 この日も最高気温が30℃以上を記録。船が移動するたびに、背中に陽を背負うポジションになったり、真正面から直射日光を受けるポジションになったり、天国と地獄の釣り。体力の消耗は激しく、翌日、宿泊したコテージで筋肉痛を訴える人が出た。


★ return ★