あすぱむ徒然草

京都駅周辺
 自転車を京都駅ビル西駐輪場に停める。有料の駐輪場を利用するのが初めてなので興味津々。1,200台も収容できるんだから、かなり余裕があるだろと思ってたら、駐輪場に通じる細い通路を通勤・通学の自転車が続々と入っていくのを見て、ちょっと心配になる。
 狭いゲートをくぐる際、普通の駐車場と同じように機械から出てくる駐輪券を受け取って中に入ると、ビッシリ、自転車が詰まっていた。誘導員に「ココ」と言って指差されたのは2階建てのホルダー。
 ん?コレ、どうやって、下に降ろすんだろ?おっ、このレバーを引くのか。スルスルスル〜。自転車をレールに乗せて、鍵をガチッ!セット完了。再び、上げて、写したヤツが下の写真。これで1日150円(6時〜24時)。これが自動車だと1時間で600円、以降20分ごとに200円だから、絶対、チャリのほうがイイ。

 烏丸口搭乗口はすぐそこだった(と言いながら、実は駐輪場を出た時、方向音痴に陥って反対側に歩いてしまい、到着まで2倍の時間を要した)。
 赤と白の車体、定期観光バスをみつけて、搭乗手続きを行なう。予めネットで予約していたので、予約番号を窓口で告げると、搭乗券が発行された。これから拝観する寺の受付を通過する際には、これがパス券の役割をする。

 そう思ったので、スポーツ観戦で良く使うパスケース(左の写真)を持ってきており、重宝した。なお、ケースにはiPod touchも入るので、自転車で回る際には、これまた重宝。ビニールの上からでも操作出来るし、雨やホコリからはiPod touchを守ってくれるのでイイですよ、コレ。

 今日は約6時間半かけて京都の南東側を回る「醍醐寺と宇治浪漫コース(7,100円)」。
 修学旅行にはなかったエリアなので非常に興味深い。特に平等院鳳凰堂には期待している。

 指定された座席は、前から3番目の通路側。隣りの方の背広の裾に座ってしまうほどシートが狭く、つらいモノがある。お客さんの入りを確かめるべく、後ろを振り向くと、たっぷり空いている。移れるものなら移りたい。すると、ガイドさんから、八条口で残りのお客さんを乗せるので、その時点で空いた席があれば移動しても構わないとアナウンスがあり、ホッとした。
 八条口からは5名しか乗車せず、合計で22名となった。よって、早速、後部座席に移り、2席を一人でゆったりと贅沢に使った。混雑期だと、こうはいかないはずで、今回のスケジュール設定は「◎」と言えそう〜。誰?日程を作った人は?

京都駅ビル駐輪場 車内
京都定期観光バス 目の前には京都タワー パスケースが重宝



  勧修寺リポート
 バスツアー最初の訪問地・勧修寺。900年、醍醐天皇が創建(896年以前とする説もある)というから、恐れ入る。いきなり1000年以上前の歴史ある寺に足を踏み入れたことに、自分の頭の中はパニックだ。そもそも900年と言われてもピンとくるものさえ、ないので、パニックと言うよりは、ただ単に口をあんぐり開くのみと言ったほうが正しいかも知れない。
 とはいえ、次第に1000年という時空に免疫がはたらくようになり、今回のツアーが終わる頃には、当たり前のように、見て回ったのだから、人間ってのはいかに適応力が強い生き物なのかってのがわかる。
白壁の築地塀を歩く
山門・入り口 宸殿(しんでん)
1697年に明正天皇の旧殿を下賜されたものという。入母屋造、桟瓦葺き。内部は書院造
氷室の池。前方に高くそびえるのは千年杉。
京都庭園中で最高の巨木。水鳥が止まると狩野探幽の絵のようだ、と案内板は伝えている
臥竜(がりゅう)の老梅
「江戸時代に京都御所から移植された白梅で親(根の部分が残っている木)、子(大きな枯木)、孫(生長中の木)の三代が並んでいるのがめでたい」と書かれている
観音堂
中には優しい顔をした観音菩薩がおいでなのだそうだが、気がつかなかった。またテッペンには鳳凰が・・・
山桃の老木。主幹は昔、落雷によって二分されたと伝えられる。樹齢350年の古木 さざれ石。つい一ヶ月前に行った鹿島神宮でも「さざれ石」を見たけど、一つしか無いわけじゃないんですね



  醍醐寺三宝院リポート
 874年の創建。豊臣秀吉による「醍醐の花見」の行われた地としても知られる。

 駐車場前に案内板があり、目を通してみると広いのなんの。醍醐寺は醍醐山に200万坪以上の広大な境内を持ち、ふもとの「下醍醐」と山上の「上醍醐」に分かれている。「上醍醐」へ行くには険しい山道を一時間以上登って、やっと着くのだそうで、拝観時間が40分しか無い今回のツアーではとても無理。
 現在の醍醐寺のメインである「下醍醐」ですら、金堂や五重塔には足を運ぶことができず、仁王門を拝んだだけでUターン。200万坪中、自分が足を踏み入れた面積は300坪くらいだろうか、ハハハ。

 三宝院(下の写真中、赤丸で囲ったところ)は写真の撮影が禁止されているために、内部を写真でご紹介できない。今回の拝観時には外装の修復が行われているみたいで、三宝院全体に足場が組まれていた(ネットで調べてみたが、修復情報に行き当たらず)。短い拝観時間で、写真撮影も不可で、記憶だけに留めるというのはかなり厳しく、何を見たか思い出そうにも、出てこない。あまり印象に残ったものが無かった。今度来る時は「上醍醐」を見たいものである。

 余談だが、駐車場の隣りは京都市立醍醐小学校。子供達の歓声がキャーキャー聞こえる。世界遺産、そして歴史的遺産がすぐそばにあるという環境下で勉強すると、さぞ、歴史への理解力も高まるだろうなぁ〜と思った。多分、彼ら達は全く意識していないだろうけど、勝手にそう思ってしまった。

 なお、自分が訪れた約一ヶ月後の2010年11月21日頃、醍醐寺の理性院(りしょういん)で、東側の外壁(高さ約2.5m)に長さ約20mにわたって茶褐色の液体がかけられるいたずらが見つかりニュースになった。全く無知で愚かな行為に腹が立つ。偉大な歴史上の遺産にちょっと触ることでさえ、気が引けるのに、このように最悪な行為をするバカなヤツの気持ちが理解出来ない。いたずらするにも常識の範囲を遙かに越えている。早く捕まえて、ことの重大さを思い知らせ、境内の掃除を一生させるぐらいの償いをさせないといけない。絶対に許せない。必ず、捕まえて欲しい。

200万坪の敷地を40分では回れない。理性院は赤丸の上のほう 門(パンフの記載。○○門とかの名称ナシ)

庭園の配置図(パンフレットから)。院内は撮影禁止 大玄関前の松
大玄関
 国宝・唐門 唐門の右手には仁王門が待つ

 醍醐寺仁王門
金剛力士像(吽形:門の左側)
金剛力士像(阿形:門の右側) この先へ行くには、別途、拝観料が必要で、残り時間10分ほどで、とても金堂や五重塔を見られるはずもなく、涙を呑んでココからUターンして駐車場へ戻った

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